“キーマン封じ”の大仕事を果たした吉田豊 左サイドを制圧して決定機作らせず

左サイドを制圧した吉田 photo/Getty Images

名古屋のタイトル獲得に貢献

名古屋グランパスはルヴァンカップ決勝でセレッソ大阪と対戦。2-0で勝利して大会初優勝を飾った。C大阪のキーマンである坂元達裕と対峙した吉田豊は、坂元にゴールを許さず無失点で勝利に貢献した。

左SBでスタメン出場した吉田は、C大阪で攻撃の核を担う坂元とマッチアップ。ドリブル突破を許すシーンも見受けられたが、危険なゾーンには侵入させずに決定的な場面を作らせなかった。吉田は小柄ながらフィジカルの強さを武器としており、坂元に何度も競り勝ってボールを奪うなど、“キーマン封じ”の大仕事をやってのけた。

総走行距離では「9.757km」と実は今試合に出場したSBの中ではもっとも少ない数字を記録した吉田。それでも持ち前の強さとスピードを発揮し、何度もドリブル突破を試みる相手に対して事前に止めることで、決定機を作らせない守備を見せていた。坂元や右SBの松田陸は、吉田を上回るスプリントや走行距離を出しながらも、大きな壁となった吉田を攻略することはできなかった(データはJリーグ公式より)。

名古屋は今季、J1でのクリーンシート数「19」という新記録を達成した。その貢献者の1人といえるのが吉田だろう。今シーズンはここまで全試合にスタメン出場し、敵の右サイドのアタッカーを苦しめてきた彼の存在が、この記録とタイトル獲得に大きく貢献しているのは間違いない。相手が手強ければ手強いほど輝く吉田の守備力は、名古屋に欠かせない存在だ。

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