いずれはロイ・キーンをも超えるのか “伝説の域”を見据えるイングランドの次世代MF

ウェストハムで日に日にレベルアップしているライス photo/Getty Images

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「彼は別格の選手になりつつある」

現時点でイングランド・プレミアリーグにおける最高の守備的MFといえば誰か。数年前であれば、誰もがチェルシーに所属するフランス代表MFエンゴロ・カンテを挙げたかもしれない。しかし、ここ数年で一気に評価を上げてきたのがウェストハムのイングランド代表MFデクラン・ライスだ。

2019-20シーズンのブレイク以降、瞬く間にイングランド・サッカー界における存在感を強めてきたライス。昨季はウェストハムでプレミア6位躍進の原動力となり、今夏開催されたEURO2020ではイングランド代表の一員として準優勝に貢献した。

そして、今季もここまでは主将としてプレミア全試合に出場し、ライスはプレミアで4位と好位置につけるウェストハムを力強く牽引している。データサイト『SofaScore』によると、現在までに記録しているインターセプト数(20回)はリーグMF中最多。こうした部分を見ても、現時点におけるプレミア最高の守備的MFを議論するにあたって彼は間違いなく候補に入ると言っていいだろう。
「彼はもう他の選手とは別格の存在になりつつあるよ。ライスが試合に出れば、周囲の人は常にピッチ上に最高の選手となることを期待する。そうなるために必要な能力は、すべて備えているから仕方ないね。間違いなく、どんな時でも中盤を支配できる選手だよ。私は現役時代に、マンチェスター・ユナイテッドへ移籍する前のロイ・キーンと一緒にプレイしたことがある。今のライスとその頃のロイは同じくらいの年齢だったけれど、私個人の意見としてはライスの方が少しレベルが高いと感じるよ。勤勉に学び続け、身体も健康なら、ライスはロイを超えることも可能だと思う。近頃は攻撃性能も上がって、オールラウンドなMFになっているしね」(英『talkSPORT』より)

そんなライスに関しては、かつてマンチェスター・シティやU-21イングランド代表で指揮官を歴任したスチュアート・ピアース氏もこのように絶賛の言葉を送る。どうやら、同氏はウェストハムの若者が、いずれはマンチェスター・ユナイテッドのレジェンドをも超える存在になると期待しているようだ。

22歳と若くはあるものの、すでにプレミア随一の守備的MFと周囲から認識されているライス。それでいてまだ成長が止まる気配もないが、はたして彼はこれから一体どこまでスケールの大きな選手となっていくのだろうか。彼が完成形となる日は、今から待ち遠しい。

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