WB起用で開花するエメルソンの真価 かつてコンテが重宝したモーゼス、ハキミの領域にたどり着けるか

右サイドで存在感を見せたエメルソン・ロイヤル photo/Getty Images

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注目の若手だ

アントニオ・コンテ政権となって初のプレミアリーグを戦ったトッテナム。ラファエル・ベニテスが率いるエヴァートン相手に奮闘するも、まさかの枠内シュートはゼロ。とはいってもジオバニ・ロ・チェルソがポスト直撃のミドルシュートを放つなど、少なくとも前ヌーノ政権よりも迫力のある面白い試合を見せてくれた。

その中でも今後に期待できるのはDFエメルソン・ロイヤルだ。レアル・ベティスで頭角を現し、今季保有元のバルセロナから加入したエメルソン。ベティスでは攻撃的なSBとして知られており、19-20シーズンではキャリアハイとなる6アシストを記録している。今季は加入直後でありながら出場機会を得ており、コンテが就任してから2試合連続で右ウイングバック起用されるなどコンテ・スパーズの右サイドを支える重要人物となっている。

そんなエメルソンだが、やはり攻撃参加時のクオリティが高い。ボールコントロールに長けているのかロストが少なく、比較的安定してトフィーズ相手に攻めることができていた。縦への突破以外にも、中央へ運ぶなどプレイの幅が広い印象だ。28分には縦への突破が難しくなったが簡単にロストせず、ピエール・エメリク・ホイビュルクとのワンツーから中央に抜け出している。WBはどうしても攻撃時に高い位置を取ることが多く、ボールを失えば即ピンチになるのだが、エメルソンのようにロストが少なければカウンターを受けずに済む。クロスの精度はまだまだ改善の余地ありだが、守備では既に信頼できる選手であり、今後の成長に期待か。

チェルシー時代にはビクター・モーゼス、インテル時代にはアクラフ・ハキミと超攻撃的WBを置いていたコンテ。ポテンシャルでいえば今のエメルソンも彼らに並べるだけのものは持っており、今後に注目だ。

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