ファン・ダイク&マティプの牙城は崩せるか リヴァプールで覚醒してほしい22歳のCB

今夏リヴァプールに加入したコナテ photo/Getty Images

ここまで出番は少ないが、素材は一級品

2021-22シーズン、大きな期待を背負ってリヴァプールへとやってきた守備者は、ここから出場機会を増やしていくことができるのか。今夏RBライプツィヒから加入したDFイブラヒマ・コナテ(22)だが、現在は新天地で少々苦しい時間を過ごすこととなっている。

その身体能力をはじめとしたクオリティの高さを買われ、最終ラインを強化する目的で今季リヴァプールに迎えられたコナテ。しかし、彼の現状は少し厳しいのもになっていると言わざるを得ないだろう。昨季こそ守備陣に負傷者が続出したレッズだが、今季における同クラブのCBコンビはフィルジル・ファン・ダイクとジョエル・マティプがしっかりと定位置をキープしている状況だ。そこにコナテの入り込む隙はなく、現時点で同選手の出場数は公式戦4試合を数えるのみとなっている。

出場した試合では、持ち前のスピードを活かした危険なスペースのケアなども光るコナテ。しかし、現状ではどうしてもファン・ダイクとマティプの牙城を崩すには物足りなさが残ると言っていい。決して悪くはないのだが、ライバルとなるDFのレベルは高すぎる。

とはいえ、ここで諦めてもいられない。ファン・ダイクとマティプの壁は高いが、コナテも時折見られる弱点さえ改善すれば十分彼らの対抗馬となることは可能だろう。

その改善点とは、相手アタッカーに食いつきすぎる部分だ。アグレッシブな守備はコナテの持ち味でもあるのだが、彼の積極的にボールを狩りにいく姿勢が裏目に出てピンチを招くことも。最終的にはスピードを活かして事なきを得ることも多いのだが、そのたびに周囲を少しヒヤヒヤさせているのは間違いない。もう少しどっしりと構えた守備も覚えることができれば、彼はもうワンランク上の守備者となれるはずだ。

「イボー(コナテ)はトレーニングで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれている。現状はフィルジルとジョエルが多くの試合に出場しているけれど、彼らもすべての試合に出場できるわけじゃない。それに、イボーが出場した何試合かでは、『この試合がターニングポイントになりそうだな』と思わせるプレイを見せてくれたことも多かった。うまくいけば、彼はそう遠くないうちに我々にとってもっと重要な戦力になると思うよ」(英『Daily Mirror』より)

そんなコナテに関しては、ユルゲン・クロップ監督もこのようにコメントしている。ライバルは強力だが、指揮官も彼のことはディティールの部分を磨けばすぐにでもレギュラー陣と勝負できる存在とみなしている様子。現状ではあまり出番をもらえていないものの、今後への期待感は非常に大きいコナテ。はたして、22歳の若者が覚醒した暁には、リヴァプールのCBにどのような変化が表れるのか。今からその瞬間は楽しみだ。

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