スミス・ロウやサカの流れに続けるか ブレイクを狙う若きアーセナル戦士の挑戦

アーセナルでのブレイクに期待がかかるバログン photo/Getty Images

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現状は出番少ないが……

ひと足先にトップチームでブレイクした選手たちに続き、そう遠くない未来にはこのストライカーもアーセナルの前線で大きな影響力を持つことができるのか。近いうちに殻を破ることに期待がかかるのは、下部組織育ちのFWフォラリン・バログン(20)だ。

しかし、現時点でバログンを取り巻く状況は少し厳しい。彼が最も得意とするのはストライカーのポジションだが、アーセナルにはその位置にピエール・エメリク・オバメヤンとアレクサンドル・ラカゼットがいる。どちらも経験豊富なFWで、その牙城を崩すのは20歳の若者にとって難しすぎると言えよう。

加えて、ストライカーのポジションにはこの2人以外にも新進気鋭の若手FWガブリエウ・マルティネッリが控えている。試合になかなか絡めないのは当然で、今季ここまでバログンのトップチームにおける出番はわずか2試合となっている。
「去年の今頃は、現在の僕と同じ年齢のエミールもU-23でプレイしていたよね。今の僕はそれと同じ舞台でゴールを決めているし、劇的な改善を見せていると思う。だけど、その一方では一朝一夕に事が進まないことも理解しているよ。そのことについて不安に思うこともあって、よくエミールとサカには相談をするんだ。彼らいつも『今は辛抱強く』と言うね」(英『Daily Mirror』より)

そんななかで、バログンは現状に関してこのようにコメントしている。U-23カテゴリでは今季ここまで早くも10ゴールを挙げているものの、なかなかトップへ呼ばれないことには少し不安を抱いているようだ。

だが、希望はある。本人も言っているように、1つ年上のMFエミール・スミス・ロウ(21)がトップチームでメキメキと頭角を現したのは昨季中盤戦から。先輩の辿った道筋を見てみても、短期間で状況が変わる可能性は大いにあるはずで、現在の好調を維持できればいつかバログンにチャンスは巡ってくるだろう。加えて、ライバルの1人であるラカゼットも今季限りでアーセナルの現行契約が満了を迎える。来夏このFWが他クラブへ移籍することとなれば、バログンの出番が増える可能性は高い。

現時点では少し停滞感を感じているようだが、スミス・ロウやサカに続いてブレイクするチャンスはまだまだ残されているバログン。はたして、20歳の若きストライカーは今後アーセナルでどのように育っていくのだろうか。近いうちの大爆発には期待したいところだが、ヤングタレントの未来はいかに。

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