バイエルンの支配はまだしばらく続くのか 終わり見えぬ“絶対王者の黄金期”

今季もブンデスで首位を快走するバイエルン photo/Getty Images

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今季は指揮官交代も……

一体、いつになったらバイエルン・ミュンヘンのブンデスリーガ連覇は止まるのか。2020-21シーズンに前人未到のリーグ9連覇を達成した絶対王者の勢いは、新指揮官が就任した今季も止まるところを知らない。

バイエルンの牙城が崩れるとすれば、今季は最大のチャンスかもしれない。開幕前には一部でそんなことも囁かれていたが、それが実現することはないのか。ハンジ・フリック監督が退任し、最終ラインの主力も抜けた新生バイエルンだが、彼らはこの上なくスムーズに世代交代を完了させている。

新進気鋭の若手指揮官であるユリアン・ナーゲルスマンは開幕からチームを軌道に乗せ、最終ラインの問題もダヨ・ウパメカノやニクラス・ズーレといった選手の奮闘で解決した。攻撃陣でも、MFジャマール・ムシアラ(18)のような次世代を担うタレントが台頭している。もちろん、この先どうなるかはわからないが、現時点で2021-22シーズンよりもバイルンは完成されたチームとなった印象が強い。
実際、第11節終了時点での成績は9勝1分1敗と圧巻。ナーゲルスマン監督がベンチ入りできない緊急事態に見舞われつつも、現在のバイエルンは2位と4ポイント差の首位に立っている。指揮官も、そしてチームも若返ったのにこの強さ。こうした面を見ても、絶対王者はまだまだブンデスで覇権を握り続ける可能性は高いと言っていいだろう。

そんななか、現在レヴァークーゼンで経営陣のエグゼクティブ・アシスタントを務める元ドイツ代表FWシュテファン・キースリンク氏も、バイエルンの時代はしばらく続くだろうと次のように述べている。

「私の娘は、バイエルン以外のブンデス王者を知らない。それほど、彼らは長くこのリーグで王座に君臨しているんだ。そして、今でも他のクラブにとって彼らは遠い存在だね。決して僕らが努力していないわけではないんだが、近年のバイエルンはあまりにも強すぎるんだ。今季も見事に世代交代を成功させているし、この状況はしばらく続くんじゃないかな。彼らがつまずく前に、他の対抗馬がつまずいてしまうことも多々あるしね」(独『Spox』より)

強すぎる近年のバイエルン。はたして、この先彼らの牙城を崩すクラブが現れるのはいつになるのだろうか。まだしばらく、ブンデスリーガは絶対王者の支配が続きそうだ。

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