ブラジルに“もう一つ”のレッドブル バルサ注目のタレントも抱える新勢力への注目

充実のシーズンを過ごすレッドブル・ブラガンチーノ photo/Getty Images

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今季は上位へ食い込むことに成功

ブラジルの戦力図を変えるのだろうか。今ブラジルの国内リーグで注目を集めているクラブがある。

その名もレッドブル・ブラガンチーノだ。名前の通り、このクラブはオーストリアのザルツブルク、ドイツのライプツィヒ、アメリカのニューヨーク・レッドブルズと同じく、オーストリアのレッドブル・グループが経営しているクラブだ。

元はCAブラガンチーノという名のクラブだったのだが、2019年にレッドブルが保有していたレッドブル・ブラジルと合併。昨年よりレッドブル・ブラガンチーノとなった。
このクラブが注目を集めている理由は名前だけではなく、急速に力をつけているからだ。

ずっと下位リーグで戦っているクラブだったのだが、2019年にいきなり2部のセリエBを制覇。22年ぶりに1部のセリエAへ復帰し、今季も現時点で4位につけている。

さらに21日に行われるコパ・スダメリカーナではファイナルまで駒を進めており、優勝を懸けてアトレチコ・パラナエンセと激突する。コパ・リベルタドーレスほどハイレベルではないが、スダメリカーナは欧州でいうところのヨーロッパリーグだ。ブラガンチーノにとっては大きなチャレンジになる。

また、若い選手が多いところもレッドブルらしい。すでに何人か有望株を輩出しており、今夏にはロシアの強豪ゼニトに24歳のブラジル人MFクラウディーニョを売却。そのクラウディーニョは早くもチャンピオンズリーグで得点を記録し、ロシア国内リーグでも3得点2アシストと結果を出している。

さらに米『ESPN』によると、現在ブラガンチーノで活躍する23歳のブラジル人FWアルトゥール・ビクトル・ギマリャンイスにはバルセロナを含め多くの欧州クラブが関心を示しているという。今季は全コンペティション合わせてチームトップの18得点を奪っており、右のウイングを主戦場とする楽しみなレフティーアタッカーだ。

代表デビューはしていないが、25歳のDFレオ・オルティスは現在行われている南米予選でセレソンにも招集された。徐々にではあるが、ブラガンチーノの選手は国内外で存在感を発揮しつつある。

同メディアはチームのプレイスタイルもライプツィヒやザルツブルクと同様にハイラインを維持した攻撃的なものと伝えており、それも国内で注目されている理由の1つになっている。

若い選手が多いことも特長的で、今夏にインテルナシオナルから加わった19歳の大型攻撃的MFブルーノ・プラクセデスも主力になり、アルゼンチンのCAトゥクマンからレンタルで加わっている21歳のアルゼンチン人FWトマス・クエリョも今季9得点と結果を残している。

ライプツィヒやオーストリアのザルツブルクはすっかり世界的に有名なクラブとなったが、ブラジルで成長を続けるブラガンチーノも話題を呼ぶクラブとなるのか。

2020年にライプツィヒへ加わった20歳のブラジル人左サイドバックのルアン・カンジドがブラガンチーノにレンタルで加入するなど、レッドブルのパイプを活かした移籍も増えてくるはず。南米で起こる新たなチャレンジに注目だ。

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