ローマは“中盤の要”不在をどう乗り切る モウリーニョを悩ませるイタリア代表MFの離脱

新型コロナ検査で陽性となったクリスタンテ photo/Getty Images

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ビジャールと共に新型コロナ陽性

はたして、ジョゼ・モウリーニョ監督はこのピンチをどう切り抜けていくのだろうか。2021-22シーズンは開幕3連勝の好スタートを切ったものの、以降は次第に勝利を手にする試合が減ってきているASローマ。代表ウィーク前のゲームでは昇格組のヴェネツィアに不覚を取り、現在はリーグ順位が6位にまで後退。再びエンジンを掛けるためにも現地時間21日に行われるセリエA第13節のジェノア戦は重要だが、ここにきてチームに残念なニュースが飛び込んできてしまった。

その残念なニュースとは、中盤を主戦場とする複数選手の離脱だ。ローマのクラブ公式サイトによると、イタリア代表MFブライアン・クリスタンテとMFゴンサロ・ビジャールの2名が新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示してしまったという。両名は現在、自宅隔離を行っているようで、ジェノア戦には出場できないようだ。

なかでも、クリスタンテの離脱はローマにとって大きな痛手。今季ここまでチームがこなした公式戦全12試合に出場している同選手は、MFジョルダン・ヴェレトゥとともに中盤の要として機能してきた。高いテクニックを活かした堅実なパス捌きでローマのパス回しを司っていた存在が起用不可というのは、間違いなくチームに小さくない影響を与えることとなるだろう。
だが、どんな事情であれ試合はこなさなければならない。そうなれば、現状で最も現実的なのは普段トップ下でプレイしているロレンツォ・ペッレグリーニを1列下げる案か。クリスタンテと同等以上の足元の技術を備えているMFはそういないだけに、ローマがビルドアップを円滑に進めるためにはこのテクニシャンをボランチとして起用したいところ。中盤と比べればクオリティの高い前線の選択肢は豊富なだけに、被害を最小限にとどめるためにはこれが最もベターなプランかもしれない。

再出発を図る代表ウィーク明け一発目の試合で、早くも悩みの種を抱えることとなってしまったモウリーニョ監督。はたして、欧州屈指の名将はこの状況をどのように切り抜けていくのだろうか。“スペシャル・ワン”の選択には注目したいところだ。

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