現日本代表は《アジア史上最強》の守備か W杯に出場できればベスト16以上狙える可能性も?

日本代表の最終ラインを束ねる吉田 photo/Getty Images

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南アフリカ大会のように耐え忍ぶ戦いができれば……

日本代表の守備陣はアジア史上最強と言っていいレベルだろうか。

現在行われている2022ワールドカップ・アジア最終予選では何かと攻撃面の得点力不足が指摘されているが、守備の方はまずまず安定している。時折危ないシーンはあるものの、ここまで最終予選6試合を戦って3失点だ。

そのうち初戦のオマーン戦は綺麗にサイドから崩されての失点だったが、残る2点はオーストラリア戦での直接フリーキック、サウジアラビア戦での失点は不用意なバックパスが原因だった。完璧に崩されて失点といったケースはそこまで多くない。
何よりセンターバック2枚がどちらも欧州5大リーグでプレイしているのが心強い。サンプドリアの吉田麻也、アーセナルの冨安健洋のコンビは鉄板で、5大リーグのセンターバックを揃えるアジアのチームは日本くらいだ。

2018年のロシア大会での吉田&昌子源、ブラジル大会の吉田&今野泰幸、あるいは森重真人のコンビと比較しても、今の吉田&冨安は日本代表だけでなく、アジア史上最強コンビと言っても大袈裟ではない。

冨安の登場は大きかった photo/Getty Images

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守備を軸に何とかアジア最終予選を突破したい

さらにボランチの位置にこれまた5大リーグで大活躍するシュツットガルトMF遠藤航が構えているのも大きい。守備のセンターラインを5大リーグ組で固めることが出来ており、遠藤もデュエルの強さでは歴代屈指だ。ここは長谷部誠以上と言ってもいいだろう。

右のサイドバックにはマルセイユで長く活躍してきた浦和レッズの酒井宏樹が君臨しており、日本には珍しい大型サイドバックだ。おそらくは来年もパフォーマンスレベルは安定しているはず。

左の長友佑都には衰えを指摘する声もあるが、オランダのPECズヴォレで活躍する中山雄太がスタメン候補に名乗りを上げてきたのが心強い。全盛期の長友ほどのスピードや攻撃性は備えていないが、中山はセンターバックもこなす守備力を持っている。守備を安定させるうえでは今の長友より信頼できるのではないか。

センターバックの控えにはドイツ2部ながらシャルケでポジションを掴む板倉滉がおり、実に頼もしい存在だ。

攻撃面に物足りなさが残るのは事実だが、この最終ラインが来年のカタール大会で欧州や南米の強豪に通用するか見てみたいと考えているサポーターは多いはず。

それこそロシア大会では全試合で失点があり、セネガル戦(2-2)、ベルギー戦(2-3)では複数失点してしまった。しかし、今の守備陣ならばもう少し失点を抑えられるかもしれない。攻撃は地味でも、2010年の南アフリカ大会のように耐え忍ぶ戦いで上位を目指す手もある。

対戦相手にもよるが、おそらくワールドカップ本番では相手にボールを支配される時間が長くなるはず。それに耐えることが出来なければ、たとえ攻撃に自信があっても戦えない。

今の守備陣であればトップレベルのチーム相手でもある程度は抑え込めるはずで、そこは大いに期待できる。その意味でもアジア最終予選は内容より結果が大切だ。渋い戦いでも何とかカタールへの切符を掴んでほしいところで、守備が計算できればベスト16以上を伺うことも不可能ではないはずだ。

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