三笘薫の海外移籍は“成功パターン”だ ベルギーで学ぶ守備の献身性

ベルギーへの移籍は成功と見て良いだろう photo/Getty Images

良い移籍先を選んだ

今夏の移籍市場で、川崎フロンターレからプレミアリーグのブライトンに加入したFW三笘薫。労働ビザの関係上、すぐにイングランドでプレイすることができず、ベルギーのロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズへ加入している。

しかし、移籍後はベルギーの昇格組ということもあって守備に追われ、三笘の武器である攻撃を生かせない可能性があり、この移籍を疑問視する声もあった。だが、現状でサン・ジロワーズはベルギーリーグで首位を走り、15試合で40ゴールを挙げる超攻撃型のチームとなっており、いらぬ心配だったようだ。

このことからも三笘のベルギー移籍は概ね成功だったか。本来のポジションである左ウイングを採用していないチームだが、左ウイングバックでの出場で攻撃参加も行えている。ドリブルでの突破はベルギーで十分に通用しており、3ゴールと決定力の高さもアピールできている。

また、WB起用ということでヨーロッパ仕様の守備を学べることも今後に繋がるか。今の欧州サッカーはセンターフォワードですら献身的な守備を求められることが多く、三笘が3トップの左で先発することになっても、守備の問題には必ず直面することになる。保有元であるブライトンは[4-5-1]や[3-5-2]を使い分けるフレキシブルなシステムのチームで、ベルギーでの守備の経験は必ず生きることになる。

海外移籍、フル代表での活躍と大きく飛躍した今季の三笘。オマーン戦で見せた活躍を継続できれば今後も中心人物となれることが予想され、来季シーガルズへ復帰すれば更に彼の成長が見られる。海外移籍1年目はギャンブルといわれることが多いが、三笘が選んだ道は正解だったようだ。

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