21世紀の《バルサ失敗イレブン》に入ってしまった シャビの下で復活すべきチャンスメイカー

バルサで思うような結果残せないコウチーニョ photo/Getty Images

ヴィッセル神戸でプレイする現役選手の名も

新指揮官シャビ・エルナンデスの下で状況は変わるだろうか。あらゆる意味で注目を集めているチャンスメイカーがいる。

バルセロナMFフィリペ・コウチーニョだ。

先日スペイン『MARCA』は21世紀に入ってからの「バルセロナ失敗イレブン」を作成していたが、そこに現役バルセロナ選手としては1人だけコウチーニョの名前が入っていたのだ。

コウチーニョは2018年冬にリヴァプールから1億ユーロ超えの移籍金で加入したが、リヴァプール時代の輝きは見せられていない。バイエルンにレンタル移籍していた期間もあり、バルセロナに移籍してからはコウチーニョの評価が下降している。移籍金額も考えると、失敗イレブンに入ってしまうのも仕方がないか。

問題はこれからだ。シャビはコウチーニョのことを戦力外とは考えていないのか、就任して間もなくのエスパニョール戦では途中出場させている。まだ挽回のチャンスは残されているはずだ。

他の失敗イレブンを見てみると、GKにはリシャール・ドゥトリエル、DFではマルティン・カセレス、現在ヴィッセル神戸でプレイするベルギー代表のトーマス・ヴェルメーレン、ドミトル・チグリンスキー、ジェリー・ミナの4名が選ばれている。

ヴェルメーレンは怪我が多く、チグリンスキーは明らかにバルセロナレベルのセンターバックではなかった。

イブラヒモビッチもバルサにはフィットせず photo/Getty Images

コウチーニョは挽回できるか

中盤ではヴェルメーレンと同じくアーセナルからやってきたアレックス・ソング、ポルトガルで期待されていたアンドレ・ゴメス、アルゼンチンが生んだ天才司令塔ファン・ロマン・リケルメだ。

この3人ではリケルメが印象的か。特大の才能を持つプレイヤーだったが、王様タイプの司令塔でもあった。リーガ・エスパニョーラではビジャレアルで活躍したが、リケルメは常に自身がキングのポジションでなければ活躍しづらい選手と言える。バルセロナのスタイルには合わなかったか。

そして前線は左ウイングにコウチーニョ、右にリカルド・クアレスマ、最前線はズラタン・イブラヒモビッチだ。

クアレスマがバルセロナでプレイしていた期間があることに驚いた人もいるだろう。FCポルトやベシクタシュで長く活躍してきたウイングだが、ビッグクラブ移籍は上手くいかなかった印象が強い。バルセロナでは2003-04シーズンのみプレイし、その後もインテル、チェルシーとビッグクラブでは成功できなかった。

現ミランのイブラヒモビッチも才能は抜群だが、当時の指揮官ジョゼップ・グアルディオラとは合わないところもあった。サミュエル・エトーとのトレードでインテルからバルセロナへ加入したものの、そのインテルがチャンピオンズリーグで優勝してしまったのはイブラヒモビッチにとっても屈辱だったのではないか。

コウチーニョはこのまま失敗イレブンに名前を刻んでしまうのか。移籍金額が高額だっただけに、どうしても評価は辛くなりがちだ。覆すには結果を残すしかないが、シャビの下で変化はあるか。

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