メッシを加えてもペップ・シティにはあらがえない 個での限界を露呈したPSG

メッシが加わってより強力なチームとなったが photo/Getty Images

カイル・ウォーカーが天敵のようだ

ネイマール、キリアン・ムバッペ、アンヘル・ディ・マリアからなる強力な攻撃陣にリオネル・メッシを加えた今季のパリ・サンジェルマン。CLグループステージでは昨季CLラウンド4で連敗を喫したマンチェスター・シティ相手に2-0と勝利し勢いを付けると、リーグ・アンでも首位を独走する強さを見せている。

グループステージ第5節ではそのシティとのゲームであり、前回対戦同様に勝利を掴みたかったが、1-2での敗戦となってしまった。後半開始直後にムバッペがゴールを決めた勢いそのままに追加点を奪いたかったが、一歩及ばず2位でのCL決勝トーナメント行きを決めている。

残念な敗戦となったPSGだが、マルコ・ヴェラッティの不在が響いたか。彼がいることでシティのハイプレスをいなすことができ、ミドルサードでボールを持てるのだが、そのイタリア代表MFが不在となったこのゲームでは守護神ケイロス・ナバスが守るゴールマウスまで押し込まれてしまった。後方での繋ぎを試みてはいたが、どうしても前線に蹴り出すことが多くなってしまい、セカンドボールを回収されていた。そのため、守備に回る時間が長く、前線のFWたちにボールを集める回数が少なくなっている。

また、前線の強力な3トップであるキリアン・ムバッペ、リオネル・メッシ、ネイマールの個での打開に限界を感じるゲームであった。もちろん、ムバッペがゴールを奪ってはいるが、そのムバッペは対峙するカイル・ウォーカーに完封され、メッシも輝くのはボール持った一瞬のみであり、オフザボールの動きは皆無だ。PSG自慢のカウンターも鳴りを潜めることになり、苦しい時間が続いていた。

直近で4度対戦し、1勝3敗と相性の悪さを突き付けられてしまったPSG。ペップが作り上げた組織と前述した3人のトリオからなる個がぶつかり合う構図になることの多いPSG対シティだが、今後は何か変化を加えなければ相性の悪さを覆すことは難しいか。

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