“諦めの悪い男たち”が終盤にドラマを展開中 SC相模原が見せる後半ロスタイム劇場

J2残留できるか photo/Getty Images

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18位で残留を争うSC相模原

今季の明治安田生命J2リーグも第40節を終了し、残り2試合となった。注目のJ2残留争いは、17位大宮アルディージャから22位松本山雅FCまでの勝ち点差が6となっており、どのクラブが残留するか分からないデッドヒートを繰り広げている。

そんな中で注目したいのが、18位のSC相模原だ。昨季はJ3最終節で2位となり昇格を決めた。初挑戦となるJ2で残留争いや監督交代など厳しいシーズンを送っているものの、チームは粘り強く勝ち点を獲得。特に後半ロスタイムでの同点ゴールや勝ち越しゴールが非常に多い。

今季初の“後半ロスタイム弾”が生まれたのは、第4節の大宮戦。春の嵐がギオンスタジアムを襲ったこの一戦は、大宮に1点を先制される展開だったが、88分に平松宗が同点に追いつくと、ロスタイムには藤本淳吾の得点で2-1と逆転勝利を果たす。J2初勝利となったこの一戦は、終盤の逆転劇でチームの粘り強さを見せた。

第32節の水戸ホーリーホック戦でも90分に奥田晃也に勝ち越し点を決められ、3-4となるが、その後のロスタイムに児玉駿斗が同点ゴールを決め4-4で終了。第36節のギラヴァンツ北九州戦では、1-1で迎えた後半ロスタイムにユーリが逆転弾を決めて2-1と勝利した。

第40節の愛媛FC戦でも82分に先制点を奪われる苦しい展開となるものの、89分にオウンゴールで同点に追いつくと、ロスタイムに逆転ゴールを決めて終盤で勝ち点3を獲得。終盤に勝ち越した大宮、北九州、愛媛は現在残留を争っているクラブであり、粘り強さが残留圏の18位に押し上げている要因だろう。

昨季はJ3で昇格の可能性がなくなる状況にも陥っていたが、終盤に19戦無敗と脅威の追い上げを見せてJ2昇格を果たした。三浦文丈前監督は、最終節の1つ前の第33節に「私は諦めの悪い男です」と話し、その粘り強さから最終節に昇格を決めた。その力は今季もチームに宿っており、終盤に大きなドラマを何試合も起こしていたのだ。残り2節となったJ2だが、SC相模原は最後にどんなドラマを見せてくれるだろう。

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