ドルトムントの神童は再び輝き放てるか 17歳の怪物FWに漂ってきた“停滞感”

今季はドルトムントでなかなか存在感を示すことができていないムココ photo/Getty Images

今季はやや伸び悩んでいる

まだ17歳の選手だけに、長い目で見なければならないのは間違いない。しかし、衝撃的なデビューを飾った昨季と比べて、ドルトムントの次世代ストライカーは今季やや影の薄い時間を過ごすこととなっている。

その次世代ストライカーとは、U-21ドイツ代表FWユスファ・ムココ(17)だ。デビューシーズンとなった昨季はブンデスリーガやチャンピオンズリーグで最年少出場記録を更新するなど、今後のキャリアに向けてこれ以上ないスタートを切った同選手。ブンデスでは14試合の出場できっちりと3ゴールも挙げ、その未来は明るいように思えた。

しかし、プロ2年目となった今季、ムココはやや停滞気味だ。開幕から試合に出場こそしていたものの、そのプレイ機会は終了間際のごく僅かな時間のみ。第13節終了時点での1試合平均出場時間は15.25分(8試合出場、122分)となっており、なかなか出番は回ってこない。かなり若い選手だけに当然かもしれないが、期待度からいえば少し物足りない印象は否めない。

加えて、近頃のムココは身体的なトラブルを抱えて離脱をすることが増えた。今季すでに2度の戦線離脱を経験していた同選手だが、現在は筋肉系のトラブルで数週間の休養を余儀なくされている。独『Sport Bild』によると、年内の試合は全休となるようで、復帰は年明け後になる見通しだという。昨季の輝かしい活躍から一転して、ムココの21-22シーズン前半戦は苦しい時間になってしまったと言っていいだろう。

まだ17歳の選手に活躍を求めるのは酷な話。だが、単純に調子を落としているわけではなく、身体的なトラブルで本領を発揮できていないのは少し気がかりだ。ドルトムントで少し停滞感が出てきてしまったドイツの神童だが、はたしてムココは年明けの復帰後からまた素晴らしい才能の片鱗を我々に見せてくれるのだろうか。この心配が杞憂に終わればいいのだが、17歳の未来はいかに。

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