ジェラードの手腕は本物なのか 次節は真価問われる古巣リヴァプール戦

シーズンの半ばではあるが、アストン・ヴィラの再建を託されたジェラード photo/Getty Images

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4戦3勝と上々のスタート

現役時代に素晴らしい選手だったからといって、引退後に素晴らしい監督になれるとは限らない。指導者としての第2の人生で思わぬ苦戦を強いられたり、つまずいたりする名手たちは多い。ましてや、入れ替わりの激しい昨今の監督業事情ではなおさらだ。

そんな中で、ここまで着実に経験を積み重ね、順調に監督キャリアを歩んでいる人がいる。イングランドの名手スティーブン・ジェラードだ。現役時代には主にリヴァプールで長きにわたって活躍した同選手。引退後はリヴァプール・アカデミーでの指導を経て、2018年夏からスコットランドの名門レジャーズの指揮を任されることに。そして就任3年目(2020-21シーズン)で、ライバルであるセルティックの9連覇を阻み、リーグ優勝を達成した。しかも監督キャリア初のタイトルは、無敗優勝(ホームは全勝)という豪華なオマケつきだ。

こういった活躍が認められ、今年11月にはレンジャーズとの契約を解除し、世界最高のリーグと言っても過言ではないプレミアリーグへ復帰。下位に沈むアストン・ヴィラの指揮を託されることとなった。ジェラードのプレミアリーグ復帰に胸を熱くしたファンも多いだろう。ただ、スコットランドとイングランドではリーグレベルが違いすぎるため、ジェラードの手腕に懐疑的な思いを持っているファンもいたのではないか。
しかし、ジェラードは早くもそれらの不安を払拭しつつある。アストン・ヴィラの指揮官就任から4戦で3勝1敗。5連敗中だったチームを立て直し、しっかり結果を残しているのだ。逆転勝利を収めた第15節レスター・シティ戦や、負けはしたものの最後まで諦めない姿勢を見せ、1-2の接戦に持ち込んだマンチェスターシティ戦。現役時代にも見せてきたジェラードのメンタリティやハートの強さがチームに伝わっている、指揮官として選手たちにうまく伝えられているように思う。ここまでは上々のスタートと言っていいだろう。

そして、次節はついにリヴァプール戦。ジェラードの手腕が本物か試される大一番となるかもしれない。古巣相手にどのような采配・手腕を披露するか見ものだ。内容や結果次第では、名将になりうる器としてさらに大きな期待が寄せられることとなるかもしれない。

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