今後もシティはCFを獲らない? 年間105得点の記録を樹立した特定の選手に依存しない攻撃力

ペップはイングランドで最も攻撃力のあるチームを作り上げた photo/Getty Images

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来夏の移籍市場では注目だ

7-0で勝利したリーズ戦に続いて、4-0とニューカッスル戦も大量得点での勝利を収めたマンチェスター・シティ。総得点は既に44点となっており、1試合で2.4点を奪っている計算になる。

そんなシティだが、データサイト『Opta』によればプレミア年間で決めたゴール数がニューカッスル戦の4得点で105ゴールになったようだ。以前までは1929年に樹立した104ゴールが年間でも最大ゴール数だったが、シティが更新したとのこと。年内であればレスター戦、ブレントフォード戦を残しており、まだまだ記録を伸ばす可能性はある。

プレミアでの新記録を打ち立てたわけだが、2021年は本職のストライカーが不在の年であった。今夏の移籍市場でトッテナムのハリー・ケイン獲得を目指しており、クラブとしてはセンターフォワードを必要としているが、特定の点取り屋なくしてこの記録達成は凄まじい。

ここで気になるのは今後ストライカーを獲得するのかどうかだ。来夏の移籍市場で噂されている選手であれば、ボルシア・ドルトムントのアーリング・ハーランドだが、彼の代理人であるミーノ・ライオラとシティの指揮官であるジョゼップ・グアルディオラの関係性は良好ではない。過去にはメディアを通じて口論が発生しており、簡単に移籍が成立するとは考えにくい。かといってハーランド以外に目ぼしいストライカーがいるかと聞かれれば、そうでないため、このままCFの補強は行わない可能性は十分に考えられる。

それはシティのとる戦術も影響している。9番タイプのいないシティは現状フィル・フォーデンやジャック・グリーリッシュを中央に配置することが多い。彼らはフィジカルに秀でた選手ではなく、相手を背負ってのポストプレイはできないが、少し降りた位置で起点となり、動き出しで勝負できるタイプなため流動性があるシティの攻撃にマッチしているといえる。特にフォーデンの偽9番はフィットしており、今後は偽9番路線を貫くのも悪くない。

話題に挙がることの多いシティのCF問題。空中戦に強く、ボックス内で輝けるタイプの選手を必要とする声もあるが、前述したように前線の流動性を重視する意見もあり、シティがストライカーを獲らない限りこの議題は解決することはなさそうだ。

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