日本屈指の左SBだったが…… 高精度クロスを武器に戦う浦和のレフティは伸び悩んでしまったか

左足からのクロスを得意とする山中 photo/Getty Images

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セレッソ行きが噂されている

ベルギーで活躍する三笘薫やスペインで活躍する久保建英のように日本代表には今後に期待できる有望な若手選手が複数在籍している。今は呼ばれていないが、ドイツで頭角を現している伊藤洋輝などが代表入りするのも時間の問題だ。

しかし、大きな才能があっても伸び悩んでしまうケースは多々ある。浦和レッズに所属するDF山中亮輔もあと一歩足りなかった印象が強い。

柏レイソルの下部組織で育ち、その後は横浜F・マリノスを経て2019年に浦和に加わった山中。攻撃で違いを生みだす左サイドバックの選手であり、彼の左足から放たれるクロスの精度はピカイチだ。セットプレイのキッカーを任されることもあり、2018年にはフル代表にも選ばれている。

しかし、今季はポジションを奪われる回数が増えてしまった。新加入のMF明本考浩の存在だ。攻撃的な位置でプレイする選手だが、リカルド・ロドリゲス監督は彼を様々なポジションで起用し、左サイドバック起用が大きく当たっている。クロスでは山中に分があるが、守備の強度では劣っていると判断されているのか、大分トリニータを破って優勝した天皇杯決勝でも明本が左SBで先発起用されている。

山中のパフォーマンスが安定すれば、フル代表の左サイドバック人員不足問題もそこまで深刻なものにはならなかったか。前述した守備も明本ほどではないが改善されてきており、クロスの質は抜群だ。現状ではパフォーマンス低下が顕著な長友佑都を起用せざるをえない状況になっており、山中がいればまた話は違ったか。

今年のオフシーズンではセレッソ大阪への移籍が噂されている山中。28歳とまだこれから伸びる年齢であり、再び日本を代表するサイドバックとなる山中に期待したい。

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