ペップ・シティへの適応には時間がかかる? 約152億円で加わったイングランド代表MFも苦戦する難しさ

グリーリッシュもシティに適応するにはまだ時間が必要となりそうだ photo/Getty Images

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まずまずな出来だが

今夏の移籍市場では最も高額な約152億円の移籍金が支払われアストン・ヴィラからマンチェスター・シティに移籍したMFジャック・グリーリッシュ。夏にはEURO2020にイングランド代表として出場したために出遅れたフィル・フォーデンの代わりに左ウイングで継続した出場機会を得ており、ピッチで躍動してみせた。初ゴールも2節のノリッジ戦と早く、序盤でシティに適応したかに思われたが、シーズン中盤となった12月終盤時点では物足りないといった評価が妥当だろう。

要因として、得意としていたドリブルを封じられている点が挙げられる。以前まではドリブルで相手DFを押し込めていたが、現在はグリーリッシュに対し、2人で対応する守備が見られている。2人でグリーリッシュに付くことで縦への突破も中へのカットインも防ぐことができ、シティとしては左サイドの攻撃が停滞してしまう。同じく左サイドを務めるフォーデンやラヒーム・スターリングであれば単独での突破から攻撃に違いを見せるが、グリーリッシュはまだできていない。また、本職とされる左ウイング以外にも9番での起用やより積極的な守備とヴィラ時代から任されるタスクが増えており、キャパオーバーに陥っている可能性もある。

「シティにフィットするのは思っていたよりもはるかに難しい。今は学び、適応している最中だ。ここに適応するのに1年かかる人もいると聞いているし、もしかしたら自分もそうなるかも知れない。でも、来年はもっと得点とアシストを残せるようになりたい」(英『90min』より)。

グリーリッシュ本人も自身がチームに適応できていないことは分かっているようだ。それでも、ベルナルド・シウバやリヤド・マフレズ、ジョアン・カンセロのような今のチームの核となる選手も、1年目は存在感を見せられないことも多く、今のグリーリッシュと同じような時期を過ごしている。彼らはそれを乗り越えて今の活躍を見せており、グリーリッシュにも現状の問題点を解決し、10番に見合ったパフォーマンスを期待したい。

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