今年の10月、ヨーロッパ・カンファレンスリーグにてイタリアの名門ローマがFKボデ・グリムトに1-6のスコアで敗れたゲームがあった。このボデ・グリムトとはノルウェーのクラブで、最近何かと注目を集めているクラブだ。
日本のサッカーファンも知っている人は多いだろう。今年にはボデ・グリムトより、浦和レッズにノルウェー国内リーグ得点王を獲得したデンマーク代表FWキャスパー・ユンカーが加わったからだ。
ユンカーは2020年にボデ・グリムトをノルウェーリーグ制覇に導いたが、そのボデ・グリムトは何と今年もリーグ制覇を達成。すでにチームからは数名ステップアップすることが決まっており、チーム最多の15得点を挙げた21歳のノルウェー代表FWエリック・ボッタイムが今冬にロシアのクラスノダールと契約を結ぶことが決定。
さらにノルウェー代表にも選ばれている左サイドバックのフレドリク・ビエルカン(23)は、今冬にブンデスリーガのヘルタ・ベルリンへ、24歳のノルウェー代表の守備的MFパトリック・ベルグはフランスのRCランスと契約を結んでいる。
ボデ・グリムトといえば2020年にはアカデミー出身のノルウェー代表FWイェンス・ペッター・ハウゲ(22)をミランへ売却するなど、ノルウェー代表の強化にも大きく貢献してきたクラブだ。その流れは今冬も続いており、代表にとっても大きい。
オランダ『Voetbalzone』はボデ・グリムトを「ノルウェーの小さな奇跡」と評しており、何でも最近はノルウェー代表のアーリング・ハーランドやマルティン・ウーデゴーといった選手たちもボデ・グリムトのフットボールに注目しているのだとか。
2018年からチームを指揮してきたヒェティル・クヌートセンにはイングランド・プレミアリーグのクラブも目をつけているようで、ボデ・グリムトは世界から注目を集めている。
今冬にはFWのボッタイムがクラブを去るが、チームではU-20ノルウェー代表にも選ばれてきた19歳の194cmFWラッセ・ノードスも今季のリーグ戦で2得点を挙げるなど活躍。他にも今年ノルウェー代表デビューを果たした21歳のFWオラ・ソルバッケンがリーグ戦6得点、10番を背負うU-21ノルウェー代表MFヒューゴ・ヴェトレセンが5得点を挙げるなど、若い有望株が続々と出てきている。
近年ノルウェーからタレントが出てきているのは国内クラブの頑張りも大きく、ハーランドやウーデゴーに続く逸材を次々と輩出していきたいところ。目指すはEURO2024、2026年のワールドカップで、今のノルウェーサッカー界は上昇気流に乗っている。