攻守両面で“パーフェクト”な存在へ プレミアで成長し続ける恐ろしき万能MF

ウェストハムで活躍するライス photo/Getty images

もう単なる守備的MFではない

プレミアリーグ屈指のレベルを誇る守備的MF。今やそれほどまでの評価を得るようになった中堅クラブの若き中盤戦士だが、彼はここからさらに突き抜けた存在となっていくのだろうか。決して守備の場面だけでなく、ピッチ上のどこでもチームに貢献できる。ウェストハムのイングランド代表MFデクラン・ライスは、今後そんな選手に進化していくのかもしれない。

これまではウェストハムで守備的MFとして頭角を現してきたライス。だが、昨今の彼は攻撃面でもチーム貢献できる中盤戦士になってきた。以前まで強度の高い守備がフィーチャーされることも多かったが、ここ最近のライスはドリブルでの持ち上がりやパスを散らす役割もハイレベルにこなしている。

実際、今季ここまででライスのドリブル成功数(28回:リーグMF中4位)やパス成功数(914本:同3位)はプレミアでも屈指の数字。それぞれの成功率も70.0%、90.32%とハイレベルだ。それでいて守備面も仕事もきっちりとこなしており、インターセプト数(32回)やデュエル勝率(57.47%)でもリーグMF中トップのスタッツを記録している。こうしたデータを見ても、いよいよライスは中盤で何でもこなすパーフェクトMFになってきたことが窺える。

「僕はこの先もっとアグレッシブで、流動的な選手になりたいんだ。今はそれができる自信も出てきたし、目標は高く設定したいよ。これまでの僕は常に4バックの前でプレイするだけのMFと考えられていたと思うけど、多くのことを改善してさらにレベルの高いMFになりたい。理想はこれまでも言ってきたように、パトリック・ヴィエラとヤヤ・トゥレだ。現役選手ならロドリやフェルナンジーニョかな。いずれは彼らのようなレベルに到達したいと思っているよ」(英『football.london』より)

先日はライス本人もこのように語っていたが、その理想には確実に近づいていると言っていいだろう。現地時間28日に行われたワトフォード戦こそ累積警告の関係で欠場したが、今季ここまでプレミアで5位につけるウェストハムで彼が大黒柱となっていることは間違いない。はたして、ここからライスはどこまでスケールの大きなMFに育っていくのだろうか。今から彼が選手として完成形となる瞬間は待ちきれない(記事内スタッツはデータサイト『SofaScore』より)。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.299 フリック・バルサ徹底分析

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:コラム

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ