ミランと契約して“7年後”に生まれた《プロ初ゴール》 23歳でフリーとなったモロッコの才能

ミランに所属していたマストゥール photo/Getty Images

10代の頃は大騒ぎされたが……

10代の頃に神童と騒がれていたとしても、その選手が確実にプロで成功を収めるとは限らない。プロスポーツの世界とはとんでもなく厳しい世界だ。

その厳しさを7年にわたって味わってきた男がいる。かつてミランのアカデミーにて大いに期待されていたモロッコ人MFハキム・マストゥール(23)である。

サッカーファンならば1度は名前を聞いたことがあるかもしれない。ファンタジスタ系の選手としてロナウジーニョやウェズレイ・スナイデルとの比較もあるなど10代の頃より特別な才能を持つと期待されていたマストゥールは、2014年にミランと契約。当時ミランでは出番がなかったが、2015年にはレンタル移籍したスペインのマラガでプロデビューを経験。同年にはモロッコA代表デビューも飾るなど、キャリアは順風満帆だった。

ところが、そこからマストゥールのキャリアは急降下していく。マラガ、オランダのPECズヴォレとレンタル先で結果が出せず、2018年にはギリシャのラミアへ移籍。2019年にはイタリアのレッジーナへ向かい、今年1月にはセリエCのカルピへとレンタル移籍することになった。

プロ初ゴールが生まれたのは、そのカルピでのことだった。今年の1月24日に行われたSSDサンベネデッテーゼ・カルチョ戦にて、マストゥールはプロ初得点を記録。ミランと契約したところから実に7年の時が経過しており、かなり時間がかかってしまった。

今では所属元のレッジーナとの契約も切れてしまい、23歳にしてマストゥールはフリーだ。それでもオランダ『Voetbalzone』は、ようやく初得点を決めたマストゥールの今後を気にかけている。まだ諦めるには早い年齢だが、どこかの1部リーグで活躍する時はくるのか。

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