A・ギャン、ボアテング、エッシェンらいた頃は強かったのに…… 勝てないガーナの寂しき現状

アフリカ・ネイションズカップでGS敗退となったガーナ photo/Getty Images

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アフリカ・ネイションズカップでは早期敗退

2010年のワールドカップ・南アフリカ大会ではベスト8でウルグアイ代表と激戦を演じるなど、アフリカサッカー界の中でも強豪国の1つに数えられていたガーナ代表。今もタレントはそれなりに揃っているのだが、何と現在行われているアフリカ・ネイションズカップ2021では1勝も出来ないままグループステージで姿を消すことになった。

ガーナは初戦でヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いるモロッコ代表に0-1で敗れると、続く第2戦はガボン代表と1-1で引き分け。そして最終節はコモロ相手に2-3で敗れてしまった。戦力的にはガボン、コモロよりガーナの方が上だったはずで、この結果は予想外か。

今回の招集メンバーを見てみると、アーセナルMFトーマス・パルティ、レスター・シティDFダニエル・アマーティ、クリスタル・パレスFWジョルダン・アイェウ、アル・サッド所属FWアンドレ・アイェウなど、代表経験豊富な選手も顔を揃えていた。
加えてアヤックス注目の若手MFモハメド・クドゥス(21)、リーグ・アンを代表するドリブラーになっているレンヌFWカマルディーン・スレマナ(19)など、フレッシュなヤングタレントもガーナには揃う。

ただ、SNSでは「今のチームは最終ラインと中盤は良いが、最大の問題はストライカーがいないこと」といった意見も出ている。ワールドカップ・南アフリカ大会の頃はアサモア・ギャンが絶対的エースとして君臨し、身体能力の高さに定評があった暴れん坊FWケビン・プリンス・ボアテングなど、アタッカーにもハイレベルな選手がいた。

ところがガーナの前線はやや世代交代出来ていないところがあり、今もアイェウ兄弟に頼っている現状がある。アンドレ・アイェウ(32)の方は当時の南アフリカ大会にも出場しており、かなりの古株だ。

当時は中盤にもサリー・ムンタリやマイケル・エッシェンらビッグクラブで活躍する選手が揃っており、その当時に比べると戦力が落ちた印象は否めない。ワールドカップは前回のロシア大会も出場を逃してしまった。2006年のドイツ大会から3大会続けて出場した頃のガーナには勢いがあったが、アフリカの勢力図はまた変わり始めているのか。当時を知るサッカーファンとしては、今回のアフリカ・ネイションズカップで1勝も出来なかったガーナの現状はかなり寂しいものがあるだろう。

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