安定感を手に入れたミランの“黒子役“ 見逃せないクルニッチの貢献度

今季ミランで重要な戦力となっているクルニッチ photo/Getty Images

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ユヴェントス戦でも効果的なプレイは多かった

昨季まではどこかパフォーマンスに波のある印象も強かったACミランの中盤戦士だが、2021-22シーズンの彼はいよいよチームにとって欠かせない存在となってきた。今季ロッソネリの中盤ではサンドロ・トナーリの成長も著しいが、このボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFが見せるプレイも見逃せない。

その中盤戦士とはラデ・クルニッチだ。2019年夏の加入から昨季までなかなか多くの出番を得ることができていなかった同選手だが、今季の彼は以前と見違えるような姿を見せている。昨季までは好調時とそうでない時のパフォーマンス差が激しかったものの、21-22シーズンのクルニッチは常に高いレベルで安定したプレイぶりを披露。中盤やサイドをポジションをそつなくこなし、どんな役割を任されても攻守で気の利いた働きをしてくれる。ステファノ・ピオリ監督にとって、今季の彼は非常に使い勝手の良い選手になったと言えよう。

そして、そんなクルニッチの万能性は現地時間23日に行われたセリエA第23節のユヴェントス戦でも見て取れた。今季リーグ戦18試合目の出場となった同選手は、この試合に守備的MFとして先発しチームの潤滑油として機能。派手なプレイこそ多くなかったものの、随所で彼の効果的な動きは効いていたと言っていい。序盤にはユヴェントスのキーマンとなるMFパウロ・ディバラに自由を与えず、後半は途中からトップ下にポジションを上げて精力的に高い位置からの守備を敢行。試合を通して動き回っただけに最後はやや息切れ気味となってしまったが、彼の貢献に目を見張るものがあったのは間違いない。
信頼できる安定感を手に入れ、21-22シーズンのミランで重要な存在となっているクルニッチ。なかなかスポットライトが当たるようなプレイスタイルではないものの、この黒子役に徹する中盤戦士こそインテル追撃を図るロッソネリのキーマンなのかもしれない。

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