シティのCL制覇に大きな障害 守備に安定感を生み出す快速SBが3試合欠場へ

ウォーカーはCL3試合に出られないようだ photo/Getty Images

無駄なファウルだったか

15-16シーズンにジョゼップ・グアルディオラが監督に就任し、そこから大きく力を付けたマンチェスター・シティ。特に攻撃力は素晴らしく、17-18シーズンでのプレミアでは38試合で106得点を奪っている。しかし、大事な場面で守備の安定を欠くことがあり、一発勝負となるCLでは昨季までベスト8の壁を超えることができなかった。

それを変えたのがルベン・ディアスの加入だ。彼がセンターバックに入ったことで不安定だった守備陣が一気に変わり、安定感を手に入れている。

カイル・ウォーカーの守備者としての成長も大きい。以前からもウォーカーの快速は騒がれていたが、ここ数シーズン対人性能の高さでは常に一歩先を行っている。リヴァプールのサディオ・マネやパリ・サンジェルマンのネイマール、キリアン・ムバッペですらウォーカーを抜くことができない。CLのような短期決戦であればウォーカーの重要性はより上がることになる。

しかし、英『Manchester Evening News』によれば既に決まっているラウンド16スポルティング・リスボン戦での2試合に加え、勝ち上がった際のラウンド8、1stレグに出場できないようだ。報道ではグループステージの最終戦ライプツィヒ戦での一発退場による処分といわれており、シティにとっては痛手となる。

特に相手の分からないラウンド8での欠場は苦しい。ここからは同国のリヴァプールや同じグループだったPSGと当たる可能性が出てくる。前述したようにマネやネイマール、ムバッペのような厄介なアタッカーもウォーカーがいれば何とかなるが、いなければ彼らを止める手段はない。

基本的にはジョアン・カンセロが右に入り、左にオレクサンドル・ジンチェンコの並びがスタンダードとなるだろう。しかし、今季のジンチェンコは昨季ほど左SBとして存在感を発揮できていない。ネイサン・アケのSB起用も選択肢としてはあるが、ビルドアップに不安は残る。

今季こそビッグイヤー獲得を目指すシティだが、ラウンド16からいきなり不安要素を抱えて戦うことになった。頼れるウォーカーの不在は確実であり、どこまで勝ち進むことができるのか。

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