幻のゴールに、前線で起点となるキープ力 13分と短い時間で見せたシティが誇る未来のストライカーの実力

フラム戦に出場したデラップ photo/Getty Images

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オフサイドとなったが見事な飛び出しだった

本職のストライカーであるトッテナムのハリー・ケイン獲得に失敗したマンチェスター・シティだが、今季は偽9番を攻撃の軸とし、ここまで好調を維持している。リーグ戦での二桁得点者はゼロだが、総得点数は55点とリヴァプールに続く2位であり、得点面での問題はない。

今後も本職のストライカーを置かない偽9番で戦うことが予想できるが、若手には期待できるストライカーが2人いる。一人目は今冬の移籍市場でリーベル・プレートから獲得したフリアン・アルバレスだ。アルゼンチン代表の選手であり、今季のリーグ戦は21試合で18ゴール6アシストの大暴れを見せている。22-23シーズンからチームに合流するとされており、期待が高まる。

2人目はアカデミー出身のリアム・デラップだ。昨シーズンはU-23の選手が集まるEDSにて20試合で24ゴール4アシストを記録した強者であり、4-1で勝利したフラム戦では終盤に出番を得ている。

センターフォワードの位置に投入された48番のデラップだが、91分に見せたキープ力が彼の武器の一つだ。相手DFにしっかりマークされていたデラップだが、ネイサン・アケの後方からのフィードを収め、一人でカウンターの起点となっている。そこからの流れでゴールとはならなかったが、こういった前線での力強さは今のシティは持っていない。デラップが台頭すれば、前線でのキープ力を生かすことでさらにカウンターの切れ味が増すことになる。また、オフサイドとなったが、フラムのゴールネットを揺らす場面もあり、13分と短いプレイタイムだったが、自身の強みを印象付けた。

英『Manchester Evening News』では指揮官であるジョゼップ・グアルディオラがデラップについて「彼は私たちが持っていない特別なストライカーだ」とフラム戦でのパフォーマンスを称賛している。今シーズンの半分を無駄にすることになった怪我には気を付ける必要はあるが、デラップは能力のある選手であり、今後はアルバレスと共にスタメンの座を争うことになるだろう。

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