今季はここまでスタメン出場わずか“2試合” ドルトムントで出番増えぬムココの現状

ドルトムントで苦しい状況に置かれているムココ photo/Getty Images

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来季はレンタル移籍すべき?

他の同年代と比べて、傑出した才能の持ち主であることは間違いない。しかし、今後も現在の環境でプレイし続けることとなれば、その才能は埋もれてしまうのだろうか。若手軍団・ドルトムントの中でも屈指の逸材とされるU-21ドイツ代表FWユスファ・ムココ(17)だが、彼はこれから伸び悩むこととなるかもしれない。

デビューシーズンとなった昨季はブンデスリーガやチャンピオンズリーグで最年少出場記録を更新するなど、今後のキャリアに向けてこれ以上ないスタートを切っていたムココ。しかし、プロ2年目を迎えた彼はドルトムントでやや苦しい時間を過ごすこととなっている。今季はここまで公式戦12試合に出場しているものの、先発で起用されたのは2試合のみ。まだ若い選手だけに仕方がない部分もあるが、なかなかゲームには絡めない日々が続いている。

そんな状況を受けて、ムココは近い将来の移籍も視野に入れていると独『Spox』が伝えている。同選手とドルトムントの現行契約は22-23シーズンまで続くものの、彼は今後自身の出場機会が伸びないようであれば、これを更新しない考えも持っているようだ。
まだ17歳の選手が悩むには早すぎる問題。そう考えることもできるだろうが、その一方ではムココも気持ちも理解できる部分はある。

アーリング・ハーランドやドニエル・マレン、マルコ・ロイス、トルガン・アザールといった実力者が揃っているドルトムントの前線。いくらムココがまだ若い選手とはいえ、このポジションの競争は激しすぎるのだ。悠長に構えていてはまた自分とは違うヤングスターが頭角を現してくる可能性もあるだけに、期待値の高い今の時期にムココがプレイタイムを稼ぐことができていないのは確かに気がかりと言えよう。毎年のように怪物級の才能を備えた若手が出現しているドルトムントの特殊な環境を考えれば、この17歳が不安を抱くのも無理はない。そうなれば、退団までは考えずとも、来季はレンタル移籍で一度ドルトムントを離れることも視野に入れるべきか。

「ムココは夏に今後の身の振り方を考えなければならないと思う。このままドルトムントに留まるのか、それとも別のクラブへ向かうのかね。私はレンタルという選択肢もアリだと思うよ。レンタルでもいいけどね。かつてはフィリップ・ラームだって、バイエルンで似たような境遇にあったんだ。とにかく、今の彼は別のクラブで経験を積まなければいけないと私は思う」(独『Sport 1』より)

そんなムココに関しては、クラブOBのミヒャエル・ルンメニゲ氏もこのような見解を明らかにしている。優れた才能を備えているものの、それを発揮できる場所がないドイツの神童。であれば、いっそドルトムント以外のクラブを経験するのは確かに悪くないはずだ。

まだ若いものの、選択の瞬間が近づいているムココ。素晴らしい才能を備えた選手ではあるのだが、はたして17歳の運命やいかに。

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