赤い悪魔での暗黒期とは何だったのか 苦しみから解放されたオランダ代表MFが見せるアヤックス時代以上の輝き

早くもエヴァートンで存在感を見せるファン・デ・ベーク photo/Getty Images

本来の輝きを取り戻し始めている

実力がありながらも不調だった選手が環境を変えれば、元に戻るというのはよく聞く話で、エヴァートンへ移籍したドニー・ファン・デ・ベークはまさにそういったタイプだ。

オランダの強豪アヤックスで頭角を現し、マンチェスター・ユナイテッドへ移籍したファン・デ・ベーク。大きな期待をかけられていた同選手だが、オーレ・グンナー・スールシャール政権では出番を得られず、次のラルフ・ラングニック政権でもベンチから動くことはなかった。

そんなオランダ代表MFは移籍を決断し、今冬の移籍市場でエヴァートンに加入している。13日に行われたリーズ戦では[3-4-3]のダブルボランチの一角として先発し、勝利に貢献した。

マンUでは起用されず、彼の持つ実力に懐疑的な声を挙げる人もいたが、リーズ戦のパフォーマンスを見れば彼の持つポテンシャルが本物だったということが分かる。

前半10分、ボックス内で巧みにフリーになってボールを受けると、中央にクロスを供給。最後はシェイマス・コールマンが押し込み、先制点を演出している。彼の武器であるオフザボールの動きが起点となっており、さっそくフランク・ランパード新監督に自身の強みをアピールしている。

その後も後方でのビルドアップやアタッキングサードでの創造性を見せ、フルタイム出場を果たしている。ボランチとして必要な守備面での貢献も、タックル成功数4回、インターセプト数1回とスタッツが証明しており、リーズ戦でのマンオブザマッチに選ばれた。

英『90min』でもボランチでコンビを組んだアランと共に高評価を受けており、ボールコントロール技術の高さと持ち前の推進力を評価されている。さらに英『THE SPORTSMAN』ではリーズ戦のパフォーマンスがアヤックス時代よりも優れていた可能性があると、ボランチでの働きを称賛している。

アヤックスで輝きを見せるも、マンUでは暗黒期を過ごしたファン・デ・ベーク。それでも、エヴァートンでの活躍は彼の能力の高さを証明しており、今後は過去の栄光を取り戻して欲しい(データは『WhoScored.com』より)。

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