クーマンよりもシャビのほうが合っていた? 現指揮官就任後に得点を伸ばすL・デ・ヨング

L・デ・ヨングのさらなるゴールに期待 photo/Getty Images

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ここ5試合で4ゴールを挙げるL・デ・ヨング

今季2度目の“バルセロナダービー”は劇的な展開で幕を閉じる。2-1のエスパニョールリードで迎えた試合終了直前、ルーク・デ・ヨングがゴールネットを揺らして2-2の同点に追いつき、バルセロナは勝ち点1を掴み取った。

後半アディショナルタイムで主役となったストライカーは、今季バルサへ加入して得点源として期待されていた。しかし前指揮官のロナルド・クーマン監督の下で結果を残すことができず、クーマン政権では公式戦で9試合1得点に終わってしまう。

セビージャからのレンタルだった同選手は、一時はレンタルの打ち切りも検討されるなど厳しい状況に陥った。しかしシャビ・エルナンデス監督に交代すると状況が一変。途中出場やスタメンで起用される機会が増え、直近5試合で4得点を決めるなど、自身の得点力を見せている。

オランダ人選手を集めて自らのスタイルにフィットさせようとしたクーマン監督だが、最前線を“偽9番”とする戦術にL・デ・ヨングは合わせることができず。その結果、自身の持ち味も発揮することができなかった。

しかしシャビ監督はデ・ヨングの特長を活かし、彼を目掛けてロングボールを蹴ることも多い。シャビが目指すバルセロナのスタイルとは異なるが、結果を求められることもバルサというビッグクラブの宿命だ。パスサッカーだけでなく時には勝利を手に入れるためにパワープレイを仕掛けることも必要で、L・デ・ヨングはしっかりとゴールを奪って、バルサに勝ち点をもたらしている。

クーマン監督は自身のスタイルに選手を当てはめようとしたが、上手くいかなかった。シャビ監督は自身の選択肢の1つとして、彼がゴールを奪いやすい形を持っているのだ。今試合でも1-2で迎えた88分に投入されたL・デ・ヨング。得点を奪う仕事を全うし、チームを救った男はシャビ監督の貴重な切り札となっている。

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