ダミアンの一発に泣くも手応えは十分 アルベル政権の軸となる木本とトレヴィザンの新CBコンビ

木本と共に頼もしさを初戦から見せてくれたエンリケ・トレヴィザン photo/Getty Images

2節は名古屋グランパスと対戦する

2022年シーズンのJリーグが開幕した。開幕戦は昨季王者の川崎フロンターレ対FC東京の多摩川クラシコとなり、結果は1-0で川崎が勝利を収めている。

結果だけを見れば川崎がさすがの強さを見せたように思えるが、東京も内容は負けていなかった。アルビレックス新潟からやってきたアルベル・プッチ・オルトネダ監督が志向するポゼッションサッカーは既に落とし込まれており、十分に川崎を苦しめる武器として機能していた。

そんな新生東京のスタイルを支えているのはDF木本恭生とDFエンリケ・トレヴィザンの新戦力センターバックコンビだった。

それぞれ、名古屋グランパス、大分トリニータからやってきた新CB。両者ともにビルドアップで貢献できるタイプの選手となっており、アルベル監督の考えに沿ったプレイヤーだ。川崎戦で既に彼らに貢献度は大きく、後方から安定したパスを供給している。

特にトレヴィザンのビルドアップは際立っていた。プレッシャーの掛からない場面では積極的に持ち上がっており、強烈なミドルシュートを放つなど自身の攻撃性を見せつけている。また、この試合は3度のインターセプトを記録しているが、そこから瞬時の判断力が素晴らしく、トレヴィザンのパスからカウンターとなる場面は何度も見られた。

スタッツは全体的に優秀だった。前述したインターセプトに加え、シュートブロックは3回。フルタイム出場でパス成功率82%と高い数字を残した。

残念だったのは終盤の失点シーンだ。あれはレアンドロ・ダミアンを褒めるシーンだが、それまではトレヴィザンがダミアンを抑えており、仕事をさせていなかった。それでも、あの1ゴールで今回はダミアンの勝ちであり、今後はあのような場面での対応を求められることになる。

ギリギリまで川崎を追いつめるなど、期待感のあった新生東京。CB陣にはこの試合ベンチ外だった元日本代表の森重真人も加わることになっており、J屈指の守備陣が今後は形成されることになるだろう(データは『SofaScore』より)。

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