ケイン、ソンだけじゃないシティ撃破の影の立役者 トッテナムを支えた元セリエAトリオ

クルゼフスキを初めベンタンクールやロメロの活躍が光った photo/Getty Images

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彼らが要所で効いていた

後半ロスタイムに2ゴールが入り、終盤でも目が離せない展開となったトッテナム対マンチェスター・シティの一戦は、3-2でスパーズの劇的勝利に終わった。シティは12月のライプツィヒ戦以来の敗戦となっており、2位リヴァプールとの差を6ポイントに縮められてしまっている。

対するスパーズはリーグ3連敗で迎えた一戦であり、ポゼッション対カウンターという相性の良さもあったが、不調を吹き飛ばす大金星となった。ゴールを決めたハリー・ケインが素晴らしく、やはり彼はプレミアを代表するストライカーであった。

また、今季加入した新戦力が活躍する試合でもあった。DFクリスティアン・ロメロ、MFロドリゴ・ベンタンクール、FWデヤン・クルゼフスキの3人だ。

アタランタからやってきたロメロ。怪我で離脱する時期もあったが、スパーズで一番安定感のあるCBであり、シティ戦では輝きを放っている。特に対人能力が高く、左サイドから進入を試みるラヒーム・スターリングやジョアン・カンセロの前に立ちはだかっている。PKを献上することになったが、彼がいなければ前線のケインやソン・フンミンへのボールはつなげられていない。

ベンタンクールは守備の時間が長かったが、同じくボランチのピエール・エミール・ホイビュルクと共に中央にパスを通させない守備で相手の攻撃を防いでいる。カウンターの場面は彼のボール奪取から始まることも多く、チーム最多となる3回のタックルを成功させている。

初ゴールを決め、ケインやソンと共に攻撃面で存在感を放ったのがクルゼフスキだ。得点シーンでは相手の股を抜くシュートを放つなど、常に冷静だった。カウンターの際はジョアン・カンセロの空けたスペースを突くドリブルで相手の重心を下げさせており、シティからすれば厄介な相手であったことは間違いない。

3選手ともにセリエAからやってきており、今季からスポーツディレクターを務める元ユヴェントスのファビオ・パラティチのイタリア路線が大成功となっている。ここ数年、補強が成功とはいえなかったスパーズだが、新たな補強戦略がチームの強化につながっている(データは『WhoScored.com』より)。

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