現代サッカーに潜む“試合数多すぎ問題” 3日ごとに1試合は選手を壊すのか

筋肉系の故障は大きなリスクに photo/Getty Images

負傷のリスクを抱えた厳しいスケジュールが常態化している

現在のサッカー界は試合が多すぎるのではないか。試合数が多いのはサッカーファンにとって嬉しいことだが、選手たちには相当の負担になる。

選手たちへの負担が大きくなっていると指摘したのは、スペイン『MARCA』だ。

選手たちは主に1週間に1試合の国内リーグに加え、ミッドウィークには国内カップ戦、強豪クラブはチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグといった欧州カップ戦が待っている。1週間に2試合こなすのが当たり前になっているのが現代サッカーだ。

今季からはチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに次ぐ第3の欧州カップ戦であるヨーロッパ・カンファレンスリーグも始動。より欧州カップ戦に出場するチームが多くなり、忙しさを感じているクラブも増えていることだろう。

同メディアは、選手のプレイタイムが2500分から3000分を超えたあたりから負傷するリスクが30%ほど上昇するとのレポートを紹介している。これは選手それぞれによって違いもあるだろうが、全員が鉄人というわけではない。筋肉系の故障を抱えてしまう選手も出てくる。

特にサッカーは時代とともにインテンシティが激しくなり、スピードが増している。プレイの強度が高まれば高まるほど、負傷のリスクは増える。攻守の切り替えが速い現代サッカーはファンを熱狂させるが、そこには多大なるリスクが潜む。

また3日ごとに試合があるスケジュールでは、指揮官もトレーニングがしづらくなる。選手たちをリカバリーさせるだけで終わってしまい、チームの修正が難しくなってくるのだ。

強豪チームに所属するような優秀な選手には各国代表戦もあり、最近はワールドカップを2年に1回にするなんてアイディアも出てきた。ワールドカップを頻繁に見られるのはファンにとって嬉しいことかもしれないが、予選を含め選手たちの忙しさは増す。

試合数増加はビジネス面でポジティブかもしれないが、選手たちの疲労や怪我のリスクも考慮していく必要がある。同メディアはサッカー選手がますますアスリート化していると伝えているが、3日ごとに試合がある現状を見直していくべき段階なのかもしれない。

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