今季優勝狙うも開幕3戦未勝利の浦和レッズ 暗雲漂うチームに復活の兆しはあるのか

ホーム開幕戦は神戸に追い付かれ引き分けた photo/Getty Images

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京都、G大阪に敗れ神戸とはドローに

浦和レッズは富士フイルム・スーパーカップで川崎フロンターレに2-0と快勝し、最高の形で開幕を迎えると思われた。しかし新型コロナウイルスの陽性者が出たことで、離脱者が増えたチームは厳しい台所事情に見舞われている。

開幕戦で京都サンガFCに敗れると、AFCチャンピオンズリーグの関係により先行された9節のヴィッセル神戸戦も2-2のドローに終わる。第2節ではガンバ大阪にも敗れ、優勝を目標に掲げていたチームは開幕3試合でわずか勝ち点1しか得られない結果となっている。

そんな中で課題に挙げられるのは、やはりFW不足による得点力の低下だろう。特にG大阪戦では前半に多くの決定機を作りながらもゴールを奪うことができず、退場者が出て10人になりすぐに失点を喫してしまった。得点源として期待されているキャスパー・ユンカーは怪我で離脱中で、江坂任や明本考浩など本職がFWではない選手をファーストチョイスにしている。

彼らが高いパフォーマンスを毎試合発揮できれば問題ないかもしれないが、彼らに代わるサブの選手が不在なところも課題の1つだろう。ACLの関係による連戦で疲労も溜まっており、G大阪戦では江坂にキックミスが増えるなど精彩を欠く場面も見られた。2列目の選手は豊富ながら、FW登録はユンカーと高卒ルーキーの木原励だけであり、前線のバランスの悪さは否めない。加えてコロナや怪我による離脱者によって、さらにバランスは悪くなっている状況だろう。

リカルド・ロドリゲス監督はG大阪に敗戦後、「どうしてもポジションのバランスが悪くなっているところはある。疲労がたまって交代をする中で、純粋なポジションの選手を入れていくことが困難な状況になっている」と現状のチームの編成状況について語っている。「早く全員がそろってプレイできることを願っている」と明かしており、離脱者の増加と連戦による疲労が現在の結果になってしまっている。また起用する選手には新戦力も多いため連携不足も見られる。

ユンカー含め前線の選手たちが復活することで、チームの形や狙いがさらに明白となるはずだ。主力の復帰に加え、新加入選手のスタイルの浸透など、現状ではすぐには解決できない課題を抱えている。浦和の本領を発揮する時はまだ先になるかもしれない。

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