正解になったS・ラモス&ヴァランの“ダブル放出” Newセンターバックコンビでレアルに広がる希望

ラモスとヴァランは昨夏揃ってレアルを離れた photo/Getty Images

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世代交代のタイミングも適切だった

今季開幕前はどうなるかと不安も大きかったが、昨夏にDFセルヒオ・ラモスとラファエル・ヴァランの2人を手放したレアル・マドリードの判断は正しかったのだろう。

2人は長くレアルの守備を支えてきた看板選手であり、まだまだ実力はある。しかし、レアルは昨夏に2人揃って手放すことにした。

代わりにバイエルンからフリーでDFダビド・アラバを迎え、成長してきていたエデル・ミリトンとセンターバックコンビを組ませることに。これがヒットすることになり、レアルは先日もチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦でラモスの所属するパリ・サンジェルマンを見事に撃破している。

1stレグ、2ndレグともにFWキリアン・ムバッペに1ゴールずつ決められたものの、パリ相手に2試合とも最少失点に抑えたレアル守備陣は評価されるべきだろう。GKティボー・クルトワの頑張りもあったが、DF陣の奮闘も大きい。

レアル専門メディア『The Real Champs』はクラブの名物会長フロレンティーノ・ペレス氏が昨季終盤によくチームの実力を見抜いていたと指摘する。

パリへ移籍したラモスに怪我が続いているが、ラモスは昨季終盤も筋肉系の故障で長期離脱している。年齢的なことを考えても全盛期を過ぎた感はあり、レアル側も世代交代の頭があったはず。

その穴を埋めたのがミリトンであり、ミリトンは昨季終盤から印象的なパフォーマンスを見せていた。同メディアもこれを見たペレス会長がミリトンへの世代交代を進めるべきと判断したのではないかと見ている。

ヴァランの場合はまだトップレベルを維持できたはずだが、ヴァランも移籍したマンチェスター・ユナイテッドでは苦戦気味だ。結果的にレアルの策は当たることになり、ミリトンは順調に伸びている。アラバもまだ29歳で、怪我も多くない。2026年まで契約を結んでおり、しばらくはセンターバックコンビも安泰か。

ペレス会長の判断はこれまでも何かと物議を醸してきたが、冷静にチーム状況を把握できている。今夏にはキリアン・ムバッペなど新たな大物スター獲得の噂もあり、チームがさらに強化されるのは間違いない。開幕前の不安を跳ね飛ばし、今のレアルには未来への希望が広がっている。

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