モドリッチら黄金の中盤だけではない クロアチアに揃う若き守備職人たちが面白い

ライプツィヒで成長するグヴァルディオル photo/Getty Images

ブンデスリーガ組が上手く成長している

近年のクロアチア代表といえば、ルカ・モドリッチやマテオ・コバチッチ、マルセロ・ブロゾビッチらで構成される中盤が最大のストロングポイントと注目されてきた。2018年のワールドカップでは準優勝の成績を収めたが、これも中盤の頑張りが大きかった。中盤の構成力は世界屈指と言える。

今でも中盤は豪華だが、注目はそこだけではない。実は最終ラインも着々と強化されているのだ。

今季大きく評価を伸ばしているのは、昨夏に国内の名門ディナモ・ザグレブからドイツのライプツィヒに移籍した20歳のDFヨシュコ・グヴァルディオルだ。レフティーのグヴァルディオルは左サイドバック、センターバックの両方を担当でき、すでにライプツィヒで主力になっている。移籍情報サイト『Transfermarkt』の市場価値は一気に2500万ユーロまで上昇しており、すっかり欧州トップリーグで注目を集める若手実力派DFとなった。

昨年には代表デビューも済ませており、クロアチアに新たなディフェンスリーダー候補誕生だ。

シュツットガルトの左サイドに入るボルナ・ソサ photo/Getty Images

今年のW杯にも絡んでくる可能性

同じブンデスリーガでは、日本代表の遠藤航、伊藤洋輝も所属するシュツットガルトで左サイドバックを務める24歳のボルナ・ソサも人気を高めている。ソサもディナモ・ザグレブからドイツへ向かった選手で、シュツットガルトには2018年に加入した。

当初は怪我などもあって満足にプレイ出来なかったが、昨季はブンデスリーガで10アシストを記録するなどブレイク。今季もそれは続いており、ステップアップの可能性も出てきた。攻撃面で貢献できる貴重なレフトバックだ。

まだ主力というわけではないが、ドイツ王者バイエルンでは21歳のヨシプ・スタニシッチも徐々に出番を増やしている。右サイドバックとセンターバックの両方をこなすスタニシッチもA代表デビューを済ませている期待の逸材で、世代別代表ではドイツを選択していた経歴を持つ。

クロアチアとしてはビッグクラブで活躍するDFが欲しいところで、スタニシッチにかかる期待は大きい。グヴァルディオル、ソサと合わせ、このブンデスリーガ若手DF3人衆はクロアチア最終ラインの未来だ。

他には国内のハイドゥク・スプリトからドイツ2部のハンブルガーSVにレンタル移籍し、主力として貴重な経験を積んでいる20歳のマリオ・ヴシュコビッチ、ディナモ・ザグレブで主力の座を掴んだ22歳のヨシップ・シュタロなど、若い守備職人たちが伸びている。

これまでのクロアチアは中盤から前線にかけて注目を集めてきたが、今年のワールドカップへ彼らの成長は心強い。昨夏のEURO2020も経験していたマルセイユ所属のドウイェ・チャレタ・カー(25)も伸びており、新生クロアチアは最終ラインのタレントにも要注目だ。

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