[西岡明彦]団結できないユナイテッド 監督と選手間にトラブル!?

プレミア最強ガイド #88

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ラングニック暫定監督も頭が痛い photo/Getty Images

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 マンチェスター・ダービーで屈辱的な敗戦を喫したマンチェスター・ユナイテッド。来季に向けた動きが加速するこの時期にあって、ラルフ・ラングニック暫定監督と選手の関係に不穏な空気が漂っています。

 マンチェスター・ダービーで不在だったロナウドに関してラングニックは「臀部の負傷である」と明かしましたが、試合直前のホテルの食事会場に彼がいないことに驚いた選手がいたとのこと。プレイ出来ないコンディションではなかったと伝えられています。その後、ロナウドはポルトガルに帰国していたことが発覚しましたが、クラブのポリシーとして負傷した際のリハビリはクラブ施設で行うことが義務付けられていることから、何かしらのトラブルが発生したのではないかと報じられています。

 またロナウドに加えエディンソン・カバーニもメンバー外の中、ベンチスタートを告げられたマーカス・ラッシュフォードに関しては、移籍に向けた動きが加速すると見られています。現行契約はオプション1年が付与された来季終了まで。マンチェスターでの生活に何ら不満はないラッシュフォードですが、イングランド代表での将来を危惧して苦渋の決断を下す可能性が報じられるようになりました。マウリシオ・ポチェッティーノ監督が彼のプレイを好んでおり、パリ・サンジェルマンが調査を開始した模様です。
 彼らにとって最大の判断材料は来季の監督人事です。ポチェッティーノも候補リストに名前が入っていますが、ユナイテッドが最優先しているのはアヤックスのエリック・テン・ハーグ監督と見られています。昨年11月にオーレ・グンナー・スールシャール監督を解任した際にも監督就任を打診されたテン・ハーグですが、シーズン終了後に加入するのは濃厚と見られています。フットボールダイレクターのジョン・マートーは、「正しいプロセスを経て、進めているところ」とコメントしており、テン・ハーグが2023年まで契約しているアヤックスとの交渉を開始したものと報じられています。

 シティとのダービーマッチ敗戦後にMFスコット・マクトミネイは「失望しているし弁解の余地はない内容だった。自信を回復し、一体感を取り戻し、トップ4を諦めてはいけない」とコメントしました。ロナウドやラッシュフォードだけでなく、今季で契約が満了となるポール・ポグバ、ファン・マタ、カバーニらも来季に向けた準備を始めており、チームが団結するには難しい状況に陥っているのも事実のようです。

 ユナイテッドは残り9試合。4位アーセナルや3位チェルシーとの試合も控えています。「勝ち点を落とすことは許されない」と暫定監督が発言したように、残り試合が少ない彼らは勝利が絶対条件になりました。

 暫定体制の指揮官の下、一致団結して結果を残せるのか。ユナイテッドの今後に注目です。

文/西岡 明彦

※電子マガジンtheWORLD267号、3月15日配信の記事より転載

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