序列が上がったかと思えば、再びベンチに 2023年でシティとの契約切れるスターリングの現在地

ジェットコースターのように序列が変わり続けるスターリング photo/Getty images

27歳ともう若くはない

EURO2020ではイングランド代表として活躍するも、クラブではスランプが目立った今季のラヒーム・スターリング。それでも徐々に復調しており、プレミアでは10ゴール1アシストを記録するなど、得点源としてチームをけん引していた。

しかし、チーム内での序列は再び下がっている。ジャック・グリーリッシュの復帰からベンチに座る回数が増えてきた。

直近の重要な一戦でいえばマンチェスター・ユナイテッドとのマンチェスター・ダービーではベンチだった。この試合は4-1で快勝しており、スターリングに代わって左ウイングで出場したグリーリッシュが目立っていた。得点に関与することはなかったが、左サイドで深さを取るという点でグリーリッシュは適役であり、ボールロストも少なくカウンターの脅威を防げていた。

スターリングはこれができない。選手の特長も関係するが、シティは相手を自陣に押し込むため敵陣にスペースが少なく、スライドの大きなドリブルを武器とするスターリングはボールロストがどうしても多くなる。ボックス内でのPK獲得は魅力的だが、そこまで頻繁にPKを獲得できているわけではない。反対にグリーリッシュは狭いエリアでも失わずに攻撃に関与でき、チームにフィットし始めている。

英『manchester evening news』では来夏獲得が予想されるストライカーとすでにマンチェスター・シティに移籍しているフリアン・アルバレスがトップチームに加わってくるため、スターリングの放出の可能性を考察している。

現状彼ら2人が加わって立場が怪しくなるのはスターリングとガブリエウ・ジェズスだ。ストライカーが入るのであれば、現状中央で起用されているフィル・フォーデンがサイド、もしくは中盤での起用が予想される。サイドとなればサイドアタッカーで控えであるスターリングとジェズスの立場が苦しくなるというわけだ。

スターリングはクラブとの契約が2023年までであり、いまだに契約延長の話は行われていない。27歳と若い選手とは言えず、ここからの延長は慎重になる必要がある。また、スターリング自身は延長にあたって年俸をケビン・デ・ブライネと並ぶチームでの最高額にしたいと考えており、そこがいまだに延長の話が出てこない要因ではないだろうか。

シティがトップレベルのクラブであるということもあり、ポジション争いは激しくスターリングは自身の居場所を確保できずにいる。今後来るであろうストライカーに加えコール・パルマーといった前線でプレイできる若手もおり、シーズン終盤戦のアピールが必要となりそうだ。

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