《1試合平均12.9km》も走った猛者も 圧倒的走力でCLベスト16の扉叩いたザルツブルクの奮闘

2列目から走り続けたアーロンソン photo/Getty Images

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走行距離ランクTOP10に3人も入る

残念ながら決勝トーナメント1回戦2ndレグではバイエルンに1-7と手痛くやられてしまったが、それでもオーストリアの若手集団・ザルツブルクは今季もチャンピオンズリーグを大いに盛り上げてくれた。バイエルン相手に1stレグを1-1のドローで終えただけでも凄いことだ。

アーリング・ハーランドや南野拓実はもういないが、ザルツブルクの哲学は変わらない。圧倒的な運動量を軸に、常に攻撃的なマインドでゲームに臨む。このスタイルは今季のグループステージ突破に繋がった。

チーム全体で見ると、今季チャンピオンズリーグでのプレス回数はスポルティング・リスボンに次いで2番目に多い116回を記録。スポルティング・リスボンには僅か3回及ばなかったが、やはりザルツブルクの守備は積極的だ。
選手個人のスタッツを見ると、走行距離ランキングTOP10には3人ザルツブルクからランクインしている。8位MFニコラス・サイヴァルト(85.3km)、7位DFラスムス・ニッセン(85.5km)、そして1位にはアメリカ代表MFブレンデン・アーロンソンが入っている(103.3km)。

この103.3kmという数字は非常に印象的で、主にトップ下に入るアーロンソンは1試合平均12.9kmも走っていたことになる。2位のビジャレアルMFダニ・パレホが89.3kmとなっていることを考えると、アーロンソンの走行距離はかなりのものだ。両者はプレイタイムも1分しか違わない。

アーロンソンは相手センターバックを追いかけたり、時には中盤に下がって守備に参加したりと、攻撃性だけでなくプレスの部分にも魅力がある。移籍市場でも人気を集めており、年齢も21歳と若い。今夏の市場で動く可能性もあり、走れる攻撃的MFとして評価を上げるシーズンになった。

また来季もザルツブルクは次々と若手有望株をチームに組み込み、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント進出を目指すだろう。もうベスト16入りはサプライズではなく、ビッグクラブもザルツブルクの積極的なスタイルには十分警戒する必要がありそうだ(数字は『UEFA公式』より)。

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