出番少なくても希望はあるか オーストリアでもがく北川航也の未来は

ラピード・ウィーンでは厳しい立場に置かれている北川 photo/Getty Images

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指揮官の評価は低くない

オーストリアでもがくサムライは、なかなか出番が回ってこない現状を覆すことができるのか。そのサムライとは、2019年夏に清水エスパルスからオーストリア1部のラピード・ウィーンへ向かったFW北川航也(25)だ。

2018年シーズンにはJ1で13得点を記録し、翌年開催されたアジアカップにも日本代表の一員として参加した実績を持つ北川。Jリーグ時代は鋭いゴールへの嗅覚や献身的な守備を高く評価されており、満を持して海外への挑戦を果たしたはずだった。

しかし、オーストラリアで北川が直面している状況はやや厳しい。今季はここまで公式戦22試合に出場しているものの、スタメンで起用されたのはわずか4試合のみ。直近のリーグ戦3試合ではいずれもベンチ外となっており、試合に絡むことができていない。独『Spox』によると、代表ウィーク明けにはセカンドチームへ送られる可能性も浮上しているという。
そんな、オーストリアで厳しい時間を過ごすこととなっている北川。ラピード・ウィーンでは直近の2試合でU-21オーストリア大表FWベルンハルト・ツィマーマン(20)が3得点の大暴れを見せていることもあり、彼の立場はさらに怪しいものとなりつつある。

とはいえ、決して今後の北川に復活へのチャンスがないわけでもなさそうだ。ラピード・ウィーンを率いるフェルディナント・フェルトホーファー監督は彼の練習に取り組む姿勢を高く評価しているようで、北川の出場時間現象については次のように語っている。

「航也にとっては難しい状況だ。彼が求める達成感はそこにない。ツィマーマンを試してみたら、思いのほか(フレディ・)ドライフと良いコンビネーションを見せたことが大きな理由だね。戦術的な観点から、今は航也をベンチに入れることができない。でも、彼はそれに失望することなく、よくトレーニングに励んでくれているよ。今はコロナの時代だ。だから、彼にも突然チャンスが来る可能性はあると思っている。私は航也の真面目さを高く評価しているよ」

現時点ではライバルに出番を譲っているものの、まだ希望はある。はたして、ここから北川は巻き返しを見せることができるのか。海外挑戦3シーズン目を迎えたサムライの巻き返しには期待したいところだが、その運命やいかに。

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