GKを日本サッカーの強みに エデルソンらを輩出したベンフィカで成長する小久保玲央ブライアンへの期待

現在はベンフィカのBチームでプレイする小久保玲央ブライアン photo/Getty images

期待したい21歳だ

森保一監督率いるフル代表がアジア最終予選に向けたメンバー発表を行う中、2024年に開催が予定されているパリ五輪を目指すメンバーで編成されたドバイカップを戦うU-23日本代表の発表が17日に行われた。ドバイカップはUAEでの開催が決まっており、23日にクロアチア代表と、26日にカタール代表のそれぞれU-23との試合が予定されている。日本サッカーの次世代を担う選手たちであり、国内外から精鋭が集められた。その中でも気になるのは、ポルトガルのベンフィカに所属するGK小久保玲央ブライアンだ。

2001年生まれ21歳の小久保。国内では柏レイソルの下部組織で育ち、2019年にベンフィカ移籍が決まっている。加入当初はベンフィカのU-23でプレイしており、現在はベンフィカのBチームに在籍している。今季はBチームにて6試合に出場。直近のアカデミカ戦で先発すると、3失点を喫するもチームの勝利に貢献している。Bチームではセルビア代表のミレ・スヴィラールが一番手であり、小久保は控えというのが現状だ。

昨今、国内からはFWやMF、DFと多くの選手が海外挑戦を果たしているが、GKという基本的に1試合で一人しか起用されないポジションが影響しているのか、GKの海外挑戦は極めて少ない。権田修一、シュミット・ダニエル、川島永嗣、中村航輔と海外経験者は数えられるほどしかおらず、その中でも出場機会を得られているのはシュミットくらいだ。柏で期待されていた中村はポルティモネンセでは今季1試合にしか出られていない。GKは後方からのコーチングが一つのタスクであり、語学の面がそれを難しくさせているのか。

その点、小久保は2019年からポルトガルでプレイしており、言葉での問題はすでに解決している。また、ベンフィカはエデルソン・モラレスをはじめとする優秀なGKを輩出しているクラブであり、育成面で大きな期待が持てる。

日本代表にとってGKは弱みではなかったが、特別強みとするポジションでもなかった。それでも、強豪ベンフィカでGKを学ぶ小久保への期待は大きく、日本GKの歴史を変える存在として期待したい。

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