退団を示唆したベルナルドの代役はチーム内にいる? 無限の可能性を秘めたアカデミー最高傑作のこれから

近い将来の退団を示唆したベルナルド・シウバ photo/Getty images

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今すぐに放出とはならないはずだ

プレミアではリヴァプールに勝ち点差1にまで詰められるも、依然として首位をキープしているマンチェスター・シティだが、今季はベルナルド・シウバが中盤で大きく飛躍したシーズンとなった。夏の移籍市場では放出がささやかれた同選手だが、結局買い手がつかずに残留。すると、攻守両面で素晴らしい働きを見せ、ここまでリーグ戦では7ゴールと決定力を開花させている。まだ27歳の選手であり、現状シティの中盤はケビン・デ・ブライネ(30)、イルカイ・ギュンドアン(31)と高齢化が目立つだけに彼がいてくれれば心強い。

しかし、シティでの旅はそう長くは続かないかも知れない。英『manchester evening news』では「ポルトガルが恋しい。1年か2年で戻ることができればそうするよ。ベンフィカでプレイしたいだけでなく、ポルトガルに住んでいる家族が恋しい」と2015年までプレイした古巣であるベンフィカ復帰を示唆している。今夏の移籍騒動もこのホームシックが原因であり、今季は残留となったが気持ちは変わっていないようだ。とはいえ、シティとの契約は2025年まで残っている。シティからベルナルドを買うには移籍金が発生することになり、いくら選手本人の意思を尊重するシティでもクラブが損をするような取引はしないはずだ。

それでも、ベルナルド・ロスが来るのは確実であり、彼のような中盤でハードワークできる“水を運べる”選手は欲しい。しかし、市場にはそう簡単には出回っておらず、既存戦力で補うとすればフィル・フォーデンはどうだろうか。

今季はインサイドハーフの一つ前のポジションで起用されており、偽9番としてチームの攻撃を活性化させている選手だが、本職はインサイドハーフだ。実際にデビュー当時はダビド・シウバの後継者と呼ばれており、ペップも将来の中盤起用を示唆している。

攻撃でのアイデアはすでに証明されており、今季は7ゴール3アシストを記録。ベルナルドのような狭いエリアでも失わないテクニックを持っており、推進力のあるドリブルで攻撃を前進させることもできる。守備の強度の高さはスタッツで証明されており、ここまでのプレッシング数322回はシティで3番目の数字だ(トップはベルナルドの408回)。これほどベルナルドの後継者として適役な人物はいない。

現在は偽9番として最前線でプレイするフォーデン。しかし、そこに頼れるストライカーが来ればフォーデンが偽9番を任されることが減り、ペップが示唆する中盤での起用が増えるかもしれない。21歳と若い選手であり、彼が今後どのように成長するのか注目だ(データは『FBREF』より)。

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