フレンキーにオバメヤンまで 出口の豊富なバルセロナのビルドアップ

新加入のオバメヤンは得点だけでなく、組み立てでも貢献できる photo/Getty images

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ブスケッツが前を向ける状況を作り出していた

今季3度目のエル・クラシコはまさかの結果に終わった。レアル・マドリードのホーム、サンチャゴ・ベルナベウで行われたバルセロナとのクラシコは0-4でバルセロナの快勝となった。現状のバルセロナは調子がよく、レアルが勝利した前回対戦のような結果にはならないと考えられていたが、バルセロナが想像以上に強かった。

バルセロナが大きく勝利を手繰り寄せた要因として整理されたビルドアップがあった。このクラシコはバルセロナがボールを支配し、レアルがそれに対してプレスを仕掛ける場面が何度か見られている。それをバルセロナが上手くかわし、ティボー・クルトワの守る相手ゴールを脅かしている。

そのビルドアップでキーとなったのはジェラール・ピケ、エリック・ガルシア、セルヒオ・ブスケッツ、フレンキー・デ・ヨング、ピエール・エメリク・オバメヤンの5人だ。ボールに触れることの多いピケ、ガルシアには多くのプレッシャーがかかることになったが、デ・ヨングやオバメヤンが出口となり、パスコースを作っていた。彼らが後ろを向いてボールを受け、前を向いた状態のブスケッツに落とすことで、そこからはブスケッツの配球力でボールは前進する。逆にレアルはこのフレンキーとオバメヤンを中盤で捕まえ切れずに苦戦した印象だ。

この試合で2ゴール1アシストと大活躍なオバメヤンだが、前述したビルドアップでも輝く万能ぶりを見せてくれた。降りて受けるだけでなく、常に裏への抜け出しも狙っており、それはピケやガルシアのようなロングフィードを得意とするCBであれば非常に有効である。

レアルを崩壊させたバルセロナの強力なビルドアップ。ブスケッツがいることで成り立っているだけなのかもしれないが、オバメヤンという強力な万能FWがさらにビルドアップを楽にさせており、今後バルセロナと対戦するクラブは対策が必要となる。

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