欧州王者がW杯行きを逃す事例は《4度目》 過去にイタリア代表と同じ絶望を味わった3カ国とは

昨夏開催のEURO2020を制したイタリア代表だが、カタールW杯への出場は叶わなかった photo/Getty Images

直近は16年前のドイツW杯予選にて

24日に行われたW杯アジア最終予選にて、日本代表はオーストラリア代表に2-0で勝利してカタール行きの切符を掴んだ。苦しみながらも、何とか手にした世界一を決める戦いへの挑戦権。4年に一度しか味わえない歓喜の瞬間とあって、日本のサッカーファンは最高の気分でそれに酔いしれたことだろう。

しかし、そんな日本代表の歓喜から約11時間後、ヨーロッパでは大波乱が起きた。現地時間24日に行われた欧州予選プレイオフ・パスCの準決勝にて、伝統国のイタリア代表が伏兵・北マケドニア代表に0-1で敗れたのだ。この結果により、アッズーリは2大会連続でW杯への出場を逃すことに。同じパスCに振り分けられたポルトガル代表との試合が大一番と目されていたなか、昨夏開催されたEURO2020の優勝国は思わぬところで姿を消すこととなってしまった。

欧州王者がW杯に出場できない。まさかの展開と言っていい。しかし、実は今回のイタリア代表と同じような事態となった例は過去に3度ある。それは1978年大会のチェコ・スロバキア代表、1994年大会のデンマーク代表、そして2006年大会のギリシャ代表だ。この3カ国は直近のEUROで優勝を掴み取ったものの、その後のW杯予選では苦渋を嘗めることとなっている。緊急出場となったEURO1992で優勝したデンマークや、“サッカー史上最大の番狂わせ”と呼ぶ人も多いEURO2004での優勝劇を演じたギリシャを今でも強烈に覚えているファンは多いだろう。だが、あのチームはその後W杯への切符を掴むことができていなかったのだ。

意外にも、前例というのはいくつか存在する欧州王者のW杯予選敗退。これは、それだけ欧州のレベルが高い水準で拮抗していることを表しているとも言えるだろう。2大会連続でイタリア代表の勇姿を見ることができないのは残念。しかし、同代表を上回って出場してくる欧州13チームも非常に魅力的であることは間違いない。

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