ボヌッチ、ジョルジーニョらの4年後はどうなる 再びの復活へアズーリは“世代交代”の時

2大会続けてワールドカップ出場を逃したイタリア代表 photo/Getty Images

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センターバック、センターフォワードは駒が不足気味だ

EURO2020優勝には偶然的要素があったのだろうか。欧州王者イタリア代表がまさかの2大会連続でワールドカップ出場権を逃してしまった。

再びチーム立て直しへ動くことになるが、4年後のワールドカップへ向けて人員整理は必要だ。

まず最終ラインでは、さすがにDFジョルジョ・キエッリーニとレオナルド・ボヌッチに頼り続けるわけにはいかない。キエッリーニは4年後に41歳、ボヌッチは38歳となっている。ボヌッチは継続可能かもしれないが、2人揃って代表を離れる可能性も捨てきれない。バックアッパーのフランチェスコ・アチェルビ(34)もベテランとなっているため、センターバックの世代交代は不可欠。
インテルのアレッサンドロ・バストーニ(22)、ローマのジャンルカ・マンチーニ(25)、ラツィオのルイス・フェリペ(25)、さらにはユヴェントスからフロジノーネにレンタル中のフェデリコ・ガッティ(23)、アタランタ期待の18歳DFジョルジオ・スカルビーニ、同じくアタランタの下部組織を経て現在はクレモネーゼにレンタル中のカレブ・オカリ(20)、ミランのマッテオ・ガッビア(22)らの成長にも期待がかかる。

中盤はジョルジーニョ(30)、マルコ・ヴェッラッティ(29)らの状態も気にかかる。彼らが4年後もトップコンディションを維持しているかは分からない。

とはいえ、中盤はニコロ・バレッラ(25)、マヌエル・ロカテッリ(24)、サンドロ・トナーリ(21)らが軸となれるはずで、ローマのロレンツォ・ペッレグリーニ(25)、フィオレンティーナのガエターノ・カストロヴィッリ(25)らも育っている。ここの人員確保に苦労することはないか。

他にはユヴェントスに合流予定のニコロ・ロヴェッラ(20)、ミランからトリノにレンタル中のトンマーゾ・ポベガ(22)、サッスオーロのダヴィデ・フラッテシ(22)、トリノのサムエレ・リッチ(20)らもいる。スーパースターと呼べる選手は少ないが、いぶし銀なイタリアらしい中盤は持続できるはずだ。

残る問題は得点力不足の前線だ。ここはセンターバックと同じく変化が期待されるポジションで、もう現エースのチーロ・インモービレには任せられないだろう。年齢的にもそうだが、あまり代表と噛み合っていない。

今後はサッスオーロのジャンルカ・スカマッカ(23)、ジャコモ・ラスパドーリ(22)、ユヴェントスのモイーズ・キーン(22)、さらにはセリエBのACピサで奮闘する201cmの巨人FWロレンツォ・ルッカ(21)らを育てていくしかない。この課題をクリアできなければ得点力不足は続くだろう。

ワイドな位置では30歳のロレンツォ・インシーニェと別れることになるだろう。すでに来季からのMLS行きが決まっており、欧州を離れた選手は代表にも呼ばれなくなる可能性が高い。とはいえユヴェントスのフェデリコ・キエーザ(24)、サッスオーロのドメニコ・ベラルディ(27)、ローマのニコロ・ザニオーロ(22)などタレントは一定数揃うため、センターフォワードに比べれば期待は持てるか。

やはり前線とセンターバックが世代交代のポイントとなりそうで、さらなる若返りへ再びイタリア再建ミッションがスタートする。

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