最高のコンビか、それともライバルか 三笘の復帰が噂されるブライトンで安定した活躍を見せるククレジャ

ブライトンで安定したパフォーマンスを披露するククレジャ photo/Getty images

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来季のブライトンは注目だ

最終節のベトナム戦を残すも、すでにワールドカップ・カタール大会行きを決めた日本代表。試合を重ねるごとにチームの中心となる田中碧や守田英正らの活躍が多くなり、収穫のある最終予選だった。収穫といえば明確なジョーカー役として三笘薫が台頭したことも大きい。東京五輪では思うように出られず消化不良に終わったが、最終予選では短いプレイタイムで素晴らしい結果を残した。スタメンでの起用など無限の可能性を秘めた選手であり、今後に期待したい。

そんな三笘を称賛しているのは国内だけでない。英『sussexexpress.co.uk』では三笘のオーストラリア戦での活躍を高く評価し、さらに「三笘はおそらく来季、ブライトンでグレアム・ポッター監督のもとでプレイするだろう」と保有元であるブライトンの復帰を期待されている。ベルギーの所属クラブであるロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズでは怪我の離脱もあって1010分とプレイタイムは少ないが、その少ない時間で5ゴール2アシストの数字は見事だ。問題となるプレミアリーグでの労働ビザ取得問題だが、英『The Athletic』によればすでに取得可能といわれており、障害はない。

そんなブライトンには三笘と最高のコンビになる、もしくは最大のライバルになる選手が在籍している。スペイン代表のマルク・ククレジャだ。左サイドであれば、サイドバック、ウイングバック、サイドハーフとどのポジションでもプレイできる選手であり、なおかつ攻守においてそれぞれ武器を持っている選手だ。攻撃では推進力のあるドリブルに、高精度のクロス、守備では対人性能の高さと無尽蔵のスタミナを持っている。英『Football 365』では夏、冬両方の移籍市場で獲得された各クラブの最も当たりだった補強を紹介しており、ブライトンからはククレジャが選出されている。前述した強みに加え、1600万ポンド(日本円にして約25億円)とお買い得だった移籍金が評価されている。

そのククレジャが最高のコンビ、もしくは最大のライバルになる理由はブライトンのシステムによる。ブライトンは[3-5-2]を基本的なシステムとするチームだが、直近のトッテナム戦のように[4-2-3-1]と4バックを採用することもあるのだ。4バックであればククレジャがSBに、三笘がサイドハーフに入ることでコンビとなるが、3バックであればWBでポジションが被りライバルとなる。もちろん、ククレジャが3バックの一角で起用されることもあるが、彼が最も生きるのは攻守両面での強さを求められるWBだろう。三笘も攻撃力を自慢とする選手であるが、彼の守備力がプレミアでどこまで通用するのかは未知数だ。

アジア最終予選オーストラリア戦で大活躍し、早くも来季のブライトンでの話が盛んにされるようになった三笘。それだけ期待されるのは、彼の持つ能力の高さゆえであり、今後の動向に注目だ。

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