ツィエクもマズラウィもいない “ハリル流”モロッコはこれでいいのか「ファンの期待と真逆を……」

現在はモロッコ代表を指揮するハリルホジッチ photo/Getty Images

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W杯に出場できれば万事OKではあるが……

今日はワールドカップ・カタール大会へ向けた特別な1日だ。欧州では予選プレイオフが最終盤を迎えているが、アフリカも最終ラウンドが29日に行われる。ここでカタール大会出場チームが決まるのだ。

アフリカ最終予選は2次予選を突破した10チームをポット1とポット2に振り分け、抽選で決まった相手とホーム&アウェイで対決する方式となっている。このホーム&アウェイの戦いを制した方がワールドカップへの切符を獲得する厳しいレギュレーションだ。

今回注目したいのは、ヴァイッド・ハリルホジッチ元日本代表監督が指揮するモロッコ代表だ。
モロッコはこの最終予選でコンゴ民主共和国と対戦しており、アウェイでの第1戦は1-1のドローで終えている。セネガルVSエジプト、カメルーンVSアルジェリア、ガーナVSナイジェリアといったカードに比べれば、モロッコは楽な相手を引いたとも言える。実力的にはFIFAランク28位のモロッコが同64位のコンゴ民主共和国を上回っている。

ただ、モロッコにも気になる要素はある。就任より一部の選手がハリルホジッチと衝突し、今回もチェルシーMFハキム・ツィエク、アヤックスDFノゼア・マズラウィといった実力者が招集されていないのだ。両名とも欧州のトップリーグで活躍するプレイヤーで、本来ならモロッコ代表のキーマンになれるはず。それだけに、2人が代表に招集されないことを残念に思っているサポーターも少なくないだろう。

『ESPN』によると、現代表メンバーのソフィアン・アムラバトの兄であるノルディン・アムラバトもハリルホジッチの人選や采配に疑問を持っている1人だ。

「代表チームは大きなエゴにより、最大の力を発揮できていない。なぜ最高峰の舞台であるチャンピオンズリーグでプレイする4人のうち、1人しか選べないのか? 私には監督のやろうとしていることは分からないし、個人的にはファンが期待していることの真逆をいっているように思う。小さな論争でマズラウィを2年も選ばないのか? ファンがこうした選手たちの名前を叫ぶのも理解できるよ」

「戦術もアフリカ・ネイションズカップの予選では4-4-2だったが、本大会では4-3-3、そして今は2回しかトレーニングしていない5-3-2だ」

ハリルホジッチは日本代表を指揮していた際にも読めない部分があり、独特な哲学を持つ指揮官であることは間違いない。ひとまずモロッコをワールドカップへ導けば合格点とはなりそうだが、29日の2ndレグを落とすようなことがあればバッシングは避けられない。事情はどうあれ、ツィエクのような同国の歴史に残るメガタレントを活かせていないのだから。

果たして前評判通りコンゴ民主共和国を撃破できるのか。対戦カード的に注目度は高くないかもしれないが、元日本代表監督ハリルホジッチがモロッコで成功を収められるのかは気になるところ。ハリル政権が成功となるのか、勝負の1日だ。

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