冨安健洋は“過小評価”されている? プレミア加入1年目でここまで称賛されるようになった理由とは

ラヒーム・スターリングにも競り勝つことのできる冨安健洋 photo/Getty images

アーセナルとして大成功の補強となった

プレミアでは残り10試合で4位につけているアーセナル。4位以上でのフィニッシュとなれば、来季にCL出場権を獲得でき、CL出場となれば16-17シーズンぶりに返り咲くことになる。アーセナルのクラブとしての大きさを考えれば快挙とまでは行かないが、近年のクラブ事情を考えれば復活に成功しているといえる。

そんなアーセナルを支えているのは監督のミケル・アルテタであり、次にブカヨ・サカら若手、そして次に近年クラブに加わった新戦力たちだろう。特に最終ラインは生まれ変わっており、中盤はレアル・マドリードからやってきたマルティン・ウーデゴーが欠かせない存在となっている。

英『football.london』ここまでの復活劇を支えている5人の選手を紹介しており、「彼らは過小評価されている。より、評価されるべき」だと主張している。その5人は前述したウーデゴー、アレクサンドル・ラカゼット、キーラン・ティアニー、グラニト・ジャカ、そして冨安健洋だ。実際に彼らの働きは素晴らしく、そこに今季加わった冨安の名前が出てくるのは彼のクオリティの高さがうかがえる。

現状、冨安はふくらはぎの怪我で離脱しているが、彼の持つポテンシャルは素晴らしい。まず称賛されるべきはその高い守備強度だ。近年のサイドバックはゲームメイクにチャンスメイクと多くの要素を求められるが、その結果強度の高い守備を持つSBが減ったように感じられる。それでも、冨安はアスリート能力の高さと判断力を武器にプレミアにいるトップクラスのアタッカーと渡り合っており、元日のマンチェスター・シティ戦ではラヒーム・スターリングを封じた。

守備がおろそかになってはいけないが、ビルドアップで貢献できなければSBとしては評価されない。SBでプレイする難易度は近年上がり続けており、パスの出し手としてビルドアップに貢献しつつ、守備ではトップクラスの相手を封じる対人性能の高さが必要と難しいポジションだが、冨安はそれを簡単にやって見せる。常に落ち着いており、彼にように組み立てと守備を両立するSBは少なく、そういった点も英紙が過小評価されていると感じている要因かもしれない。

シント・トロイデン、ボローニャ、アーセナルと順調にステップアップに成功している冨安。それでも、まだ23歳というのが驚きで、今後の活躍が楽しみだ。

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