ウルグアイ、チリ、コロンビアをかわして“南米4位”へ スター不在でも強い若手集団エクアドルが怖い

カタール大会でも注目したいエクアドル代表 photo/Getty Images

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予選ではアルゼンチンと並ぶ27ゴールを記録

ウルグアイ、コロンビア、チリといった南米の強豪がベテランスター選手に頼りがちなのに対し、南米予選を4位で通過してワールドカップ・カタール大会出場を決めたエクアドル代表は若い。

超のつくワールドクラスは見当たらないのだが、組織のために動けるタレントは揃っているのだ。

ポイントの1つは若手と中堅世代だ。ビッグクラブでプレイしている者は少ないが、エクアドルは若手有望株をかなり積極的に代表へ呼んできた。
スペイン2部のバジャドリードでプレイする21歳のFWゴンサロ・プラタ(南米予選3得点)、イングランドのブライトンにてプレミアリーグデビューの時をベンチから待ち続けている20歳のボックス・トゥ・ボックス型MFモイセス・カイセド(20)、同じくブライトンでプレミアリーグのゲームも経験している19歳の攻撃的MFジェレミー・サルミエント。

守備ではドイツのレヴァークーゼンで高い評価を得る20歳のピエロ・インカピエ、左サイドバックを担当するビジャレアルのペルビス・エストゥピニャン(24)らが主力となっており、そこに南米予選4得点のベテランFWエネル・バレンシア(32)を絡ませるなど、若い世代を中心に南米の強豪とぶつかり合える集団を作り上げてきた。

3月の南米予選に招集された顔ぶれを見ても、欧州5大リーグの1部でプレイできているのは前述したインカピエとエストゥピニャン、ドイツ・アウグスブルクでプレイする26歳のMFカルロス・グルエソ、そしてまだブライトンで主力になりきれていないカイセドとサルミエントの5人のみ。

全体的に地味なメンバー構成ではあるが、サッカーはネームバリューでするものではない。コロンビア、チリといったスター集団が予選を突破できなかったのに対し、エクアドルが4位まで順位を上げたのは非常に印象的だ。

グループステージでカタール、セネガル、オランダと同居することになったワールドカップ本大会でも組織力を見せてほしいところで、決して油断できない相手だ。セネガル、オランダも苦労することになるはずで、南米らしいクセ者が集まるエクアドルもサプライズチームの候補だ。

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