ジャガーがようやくドイツで覚醒? W杯で必要となる浅野・前田らが持つ圧倒的なスピード

素晴らしい2ゴールでチームを救った浅野拓磨 photo/Getty images

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広大なスペースを駆け抜けろ

ワールドカップ・カタール大会行きを決め、ここから熾烈なポジション争いが始まる日本代表。アジア最終予選で確立された地位はそこまで変わらないといえるが、控えからの出番が多かった選手はここからのアピールが必要になる。

そんな中でボーフムの浅野拓磨がさっそくアピールに成功している。2日にアウェイでホッフェンハイムと対戦したボーフム。浅野は[4-2-3-1]の左サイドハーフで先発し、2ゴールを記録。チームはその浅野のゴールでリードを守り2-1で白星を挙げた。チームは連敗中だったが、日本代表の韋駄天がボーフムを救っている。

ここまでリーグ戦では1ゴールと背番号10の役割を果たし切れているといえなかった浅野だが、ホッフェンハイム戦でのパフォーマンスは素晴らしかった。先制点は左サイドからカットインしてボックス外からミドルシュートを放っている。勢いのある低弾道のシュートはゴール左に吸い込まれ、流れを掴んだ。2点目はロングボールに反応して上手く裏へ抜け出しており、GKとの一対一を制した追加点を挙げた。得点面で大きく貢献しており、得点後はゴールパフォーマンスであるジャガーポーズを披露。これぞ10番の活躍といったところだ。

これがボーフムで継続できればW杯での招集もあるだろう。カタール行きが決まったオーストラリア戦では先発となった浅野だが、その日だけの出来でいえば上田綺世が上回っていた。やはり上田のボールを収める起点作成能力の高さ、そしてシュートの上手さがあの短い時間で出ており、浅野としては目の前でアピールされることになったが、ホッフェンハイム戦では自身も負けていないぞというところを森保一監督に見せられたのではないだろうか。

また、選手の強みであれば上田よりも浅野がカタールではマッチしているのかも知れない。すでにグループステージ抽選会が行われ。スペイン、ドイツの2カ国が確定で決まっている。両国ともにボールを保持するポゼッションサッカーを得意としており、日本はそれに対抗してカウンターサッカーをすることになるといえるが、そこでは上田のキープ力よりも浅野のスピードが生きる。ボーフムではオフザボールの時に何度も裏へ抜け出す動きを見せており、相手のDFは付ききれないでいた。味方がパスを出していれば浅野が抜け出せていたシーンが何度も確認されており、そういったパサーと組めば浅野は強力な武器となる。ライバルとしてはセルティックの前田大然であり、韋駄天同士ここからのアピールが重要になる。

今季からプレイしているボーフムではここまで1ゴールと物足りなかった浅野だが、ここで2ゴールを1試合で奪ったのは素晴らしい。ここからは継続性が求められることになり、量産となればカタールでヒーローとなるのは浅野かも知れない。

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