闘将シメオネが見せた“驚異の[5-5-0]戦術”も…… シュート数ゼロ本と浮き彫りになった攻撃力のなさ

アトレティコ・マドリードを指揮するディエゴ・シメオネ photo/Getty images

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0-1と被害は最小限に抑えた

CL決勝トーナメントラウンド8の1stレグが6日に行われ、マンチェスター・シティはホームでアトレティコ・マドリードを下している。

シティはこれで余裕をもって2ndレグに臨めるわけだが、アトレティコが取った守備戦術には驚かされた。キックオフ直後からシティがボールを保持する、アトレティコが自陣に引いて守備を行うという明確な対比が見られ、アトレティコは[5-3-2]で守っていた。すると、次第に前線のジョアン・フェリックスとアントワーヌ・グリーズマンも中盤に吸収され、[5-5-0]となかなかお目にかかれない守備を披露して前半を0-0で終えている。

さすがのシティもここまで引かれるとパスコースがなく、浮いた選手にパスを出してもアトレティコの速い寄せでつぶされてしまっていた。そういった時間が長く続いたこともあってかシティでパスミスが連発し、カウンターを仕掛けられる場面が見られた。

ここまではディエゴ・シメオネ監督としてもプラン通りだといえるが、致命的だったのは攻撃力のなさだ。[5-5-0]となれば前線に選手がおらず、カウンターとなった際に前に預けられないためビルドアップで相手のハイプレスをかわす必要がある。しかし、シティの選手はボールを失った際のネガティブトランジションが異常に速く、ボールを前線に送ることが出来なかった。枠内シュートどころか、シュート数が全体でゼロ本であり、これは2ndレグに向けて難しい問題を突き付けられることになっている。また、14日の2ndレグではシティのカイル・ウォーカーが戻ってくる。1stレグではグループステージでの退場処分の影響から出場停止となっていたが、それが明けてピッチに立てるようになる。彼はサディオ・マネやキリアン・ムバッペすらも封じてしまう選手であり、攻撃はさらに鳴りを潜める可能性がある。

それでも、0-1と被害は最低限に抑えたアトレティコ。次節はホームのワンダ・メトロポリターノであり、逆転勝利を目指したい。

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