ペップはもう奇策を選ばない? アトレティコ戦で見せた見事な先発抜擢と交代策

マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ photo/Getty images

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1-0でアトレティコにシティが勝利している

6日に行われたマンチェスター・シティ対アトレティコ・マドリードの一戦は1-0と、シティがまず1stレグを制した。2ndレグは14日に予定されており、そこでの勝敗でラウンド4に進出するクラブが決まる。幸先よく勝利を収めたシティだが、指揮官であるジョゼップ・グアルディオラの采配が光った。

ペップは紛れもなく名将と呼ばれる人物だが、CLという大舞台では普段やらない戦術を採用することがあり、結果が悪ければ奇策だとしてペップが批判されてきた。例えば、昨季のCL決勝チェルシー戦がまさにその例であり、普段はインサイドハーフでプレイするイルカイ・ギュンドアンをこの試合だけアンカーで採用し、0-1と敗れてしまった。

ペップとしてもこれは自覚しているようで、アトレティコとの試合前の会見では「チャンピオンズリーグでは考えすぎてしまう。常に新しい戦術やアイデアを生み出そうとする。明日(アトレティコ戦)は新しいものが見られるだろう。ただ、それによってCLでは非常に良い結果を残している。私の仕事がいつも同じであれば、それは退屈だ」

自身このように語っていたが、アトレティコ戦の采配は完璧だった。最終ラインにはオレクサンドル・ジンチェンコではなくネイサン・アケを使い。前線は好調のフィル・フォーデンを外してラヒーム・スターリングを起用している。普段であれば左サイドバックはジンチェンコだが、守備と高さに定評のあるアケを起用して後方を安定させた。前線のスターリングはスタートから機能しているとは言えなかったが、適切なタイミングでフォーデンを入れ、緩急を武器に一気にゴールを奪った。ジャック・グリーリッシュの投入も素晴らしかった。攻撃ではフォーデンほど輝くことはなかったが、22分の短いプレイタイムで5回のファウルを受けている。このグリーリッシュの投入で、シティはゲームをいい意味で落ち着かせることに成功している。アンヘル・コレアとグリーリッシュが揉めるなど選手同士でヒートアップしたが、ゲーム的にはシティがビルドアップし、グリーリッシュのところでファウルを貰う。それだけでボールは前進しており、なおかつファウルで試合は止まるため落ち着いてプレイできていた。フォーデン、グリーリッシュ共に活躍しており、この交代策は大成功となったわけだ。

選手の適性を見極め、適切に配置することができるペップ。奇策といわれる大一番での戦術変更も減っており、今季のシティはビッグイヤーを制する可能性は十分にある(データは『SofaScore』より)。

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